顔でわかるあなたのすべて

望診法

私たちは日頃、五感を通じて外部からさまざまな情報を取り入れ、それに対応しながら毎日を送っています。感覚器というのはまさに安全運転のためのナビゲーター。しかし五感の知覚の割合というのはすべて同じではありません。その割合は、視覚83%、聴覚11%、嗅覚3.5%、触覚1.5%、味覚は1%といわれています。 私たちが受け取る情報のうち、実に8割は視覚からのもの。つまり、視覚というのは圧倒的な情報量を誇るのです。

だからなのでしょう。多くの人が自分を美しく装い、SNSでは「すてきな私」を演出し、それを皆に見てもらおうとやっきになっています。でもね、どんなに綺麗なお化粧をしても、ブランド品を着飾っても、素顔はすべてを物語っているのです。あなたが毎晩お酒を飲みながらNetflix観て夜更かししていることや、最近インスタント食品ばかり食べてきちんと栄養を考えてお料理していないことなど…。

顔を見て健康状態を知る

「40歳を過ぎたら顔に責任をもて」といいますが、いやいや40歳では遅すぎる!正しくは「20歳を過ぎたら」というべきでしょう。顔はその人の履歴書です。私たちはふだん何気なく相手の顔を見ただけでその人となりを判断しているものです。

生まれたばかりの赤ちゃんは、誰もがとてもかわいらしい顔をしています。しかし育ってくるにつれ、その後の生活環境やエゴを成長させながら、それぞれ固有の顔をつくりあげていくのです。そして成長のピークである20代半ばを過ぎたあたりから「からだの健康状態」というものがはっきりと現れてくるものなのです。生まれつきの体質や、長年からだに蓄積された内臓の不具合が、不調が、はっきりと顔に浮かびあがってくるのです。

どんなにきれいな顔立ちをしていたって、長い間不摂生を続けていれば、目のまわりが黒ずんだり、髪がパサついたり、肌が荒れてきたりします。こうなると、美しさよりも、やさぐれた雰囲気が強調されて人の印象には残るもの。しかし、これは決して単なる印象にはとどまりません。私たちは、顔を見ることにより無意識のうちにその人の精神状態や健康状態、暮らしの様子までをはっきりと感じとっているのです。

顔は人のためにあらず自らのため

顔は他人のためだけにあるものではありません。むしろ「自分のため」にあるものだといえます。毎朝、人は顔を洗って1日をスタートします。その時、鏡で自分の顔を見るでしょう。しかし感じる印象はその日によって違います。

「わお!私って絶世の美女!」と思った朝があるかと思えば、「わー、なんてブス!」そんなふうに感じてしまう朝もあります。それはすべてからだの状態が正直に現れていることにほかなりません。ならば、これ幸いとじっくり自分の顔と向き合って健康診断すべきなのです。

たとえば、昨日はなかったはずなのに朝起きたら顔に吹き出物ができていた、なんていう場合だと、考えられる原因は、からだに「余分な熱」があることです。 余分な熱とは、栄養の摂り過ぎによるエネルギーの過剰だったり、あるいは胃炎のようにからだのどこかに生じる炎症が原因で発生します。そこで

「ああ、そうか。昨日のチョコの食べ過ぎが原因だったのだな。少し控えなければ」とわかれば、その吹き出物は健康生活へとあなたを導くナビゲーターとなるのです。

なぜ吹き出物は顔に出るのか?

考えてみると、吹き出物はなぜ顔にできるのでしょう?思春期に顔中にニキビができる人がいるのなら、腕や足にできる人がいてもいいと思いませんか?なのに顔ばかり。それには「理由」があります。

顔に出る吹き出物、それは「今、内臓が良くない状態にあるよ」というからだからの「注意信号」だったのです。ニキビや吹き出物の多くはからだの上部、特に顔に出ることが多いです。それはあなたも経験上感じられていることでしょう。

それがなぜかというと、熱は「上にあがる」という性質をもっているからです。たとえば、お風呂を追い焚きすると、やがて上に近い方は熱くなりますが、下に近い方は冷たくなります。人間のからだもこれと同じで、内臓不調や栄養の摂り過ぎで発生した熱が上部にあがって吹き出した状態が吹き出物なのです。それはまるでマグマが吹き出し、火山が爆発するように。

自分で診断、即対処!

さらに、私たちは、吹き出物が出る位置によって「内臓のどこに熱がこもっているか」を知ることもできます。たとえば、口のまわりにできる吹き出物は、胃に炎症が起きていることを示しています。口は胃と地続きの「消化器系」とよばれる器官です。ゆえに胃に起こることは、口にも起こるのです。胃炎で生じた熱が、からだの上部にあがってきて、吹き出物という炎症を起こしている状態なのです。

このようなからだの法則を見つけ、長い年月かけて多くのデータを集め、それを分析して築きあげられたのが中国医学であり、東洋医学です。 現在では治療の現場においても、こうした顔のデータは大いに活用され、西洋医学から見た裏付けもされています。

ですから、朝目が覚めて顔を洗う時は、その美しさに見惚れるばかりではなく、合わせて体調を診断し、もし問題があれば、的確に対処して病気を予防し、健康を増進する助けとするのです。

顔をチェックし「五臓」の働きを知る

健康を保つ上で最も大切なのは、五臓が問題なく正常に働いていることです。ここでいう「五臓」とは、東洋医学でいうところの「肝・心・脾・肺・腎」で、いわゆる西洋医学でいう「肝臓・心臓・脾臓・肺・腎臓」とかなり近いものですが、より広い概念や働きをもつと考えてください。いわば、それらの臓器を働かせるエネルギーのようなイメージとして捉えられると良いでしょう。

西洋医学では内臓を解剖学的に分類しますが、東洋医学は「生理機能」や「働き」から五臓を分けているのです。たとえば…

東洋医学でいう「肝」とは、西洋医学でいう肝臓とほぼ一致するもので、血液の貯蔵や再生、からだの生理機能などを司ります。また「心」は、全身のポンプとしての心臓と「こころ」、つまり脳の動きを含みます。「脾」は、現代でいうところの胃腸がそれに当たります。「肺」は、肺以外にも、鼻やノド、気管支、さらには皮膚を含んでいます。「腎」は、水分代謝をつかさどる腎臓と、生命をつかさどる生殖器です。これら五臓が中心となって、私たちのからだは生命活動をおこなっていると考えるのです。

では、そんな五臓の働きが表現されている「顔」をどのように見て診断していけば良いのか?そのあたりはこれからブログで度々書いてみたいと思います。

 

⭐️ 著者は中国生まれの薬剤師。本書を片っ端から読んで望診法をマスターし、普段から小さな変化も見逃さず的確に対処ができれば、大きな病気を未然に防ぐことが出来る!読むだけでなく活用する本!私も参考にさせていただいてます!

顔をみれば病気がわかる 隠れた不調を自分でチェックできる本 [ 猪越恭也 ]

価格:1,540円
(2023/6/30 09:46時点)
感想(13件)

 

☟ありがとうございます!ポチってしていただけると励みになるのです。

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました