肝臓の状態を知るには②

望診法

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前回は肝臓の機能についてお伝えしましたが、今回は「その肝臓の不調をどのようにすれば察知できるのか?」

それをテーマにすすめていきたいと思います。

GOTやGPTというカタチで数値が上がる前の段階で調子を整えることができれば、治療に大切な時間やお金を費やさなくてもすみますよね。なので、しっかりポイントを覚えて頂きたいのです。では、参ります。

まず、肝臓の不調は、感覚器のある場所に表れます。どこだと思われますか?

以前にも当ブログで触れたことがありましたが、それは「目」なんです。「最近、どうもまぶしい」とか「目が疲れる」なんていう症状が表れればそれは肝臓の不調のサインかもしれません。

 


■肝臓の状態は目に現れます■

最近、まぶしくて気になる、とか、目が疲れる、目がしょぼしょぼする、風が吹くと涙が出やすい、肩こりから目にきた・・・このような症状があれば、肝臓にかなり疲労が蓄積しているか、肝臓病に一歩踏み込んだ状態であると思って良いでしょう。

また、肝臓のサインは。額の下から眉毛の上のあたりにも表現されます。ここにくっきりとタテに深く長いシワがあるようならば、それは肝臓が良くない状態を表しています。これは、脂肪の多い食事が続いて肝臓が腫れるか硬くなりつつある状態を示しています。

精神的には短気で怒りっぽくなったり、興奮しやすい傾向があることを表します。なので、昔から人相学では、ここにシワができると「剣難の相」といって、これが出るとつまらない争うごとに巻き込まれ、刃物で殺傷されることがあるかもしれないから気をつけるように戒めました。以下にネットで偶然見つけたアメリカの俳優・ジャックニコルソンの写真があって、それが眉間のシワの分かりやすい例になると思いますので掲載させて頂きます。

 

 

jack_nicholson

●ジャック・ニコルソンhttp://home.j08.itscom.net/jack/

 

いかがですか?油脂や脂肪の多い食事が続けば、脂肪の処理を司る肝臓に負担がかかり、眉間から眉の上までが膨れやすくなります。脂肪といえば、主に肉、卵、チーズやバター、それにマグロやカツオ、サーモン、ハマチなどの赤身の魚も含まれます。

また、その辺りの皮膚の色を見てみて何か異常を感じられたら、ある特定の飲食物との関係があるかもしれません。

 

■額の色の意味■

①赤い色

眉間から眉毛に沿って赤い色が出ているのは、動物性の脂肪や植物性の油とともに果物、ジュース、甘いものやアルコールなどの陰性の飲食物を多く摂っているのが原因と考えられます。陰性の飲食物は組織を緩めたり、冷やす作用があるのです。それによって、腸や胃がゆるんで膨らみ、肝臓のみならず消化器の機能も乱れています。

 

②黒い色

眉間から眉毛に沿ってうっすらと黒っぽい色が浮かんで見えるのは、肉やバターなどの動物性の脂肪と塩分の摂り過ぎ、そして、パンやクッキー、スコーンなどオーブンで焼き締めた小麦粉を用いた食品の摂り過ぎが考えられます。肝臓のみならず、呼吸器や消化器の代謝が悪くなっている証とみます。

 

③緑の色

眉間から眉毛に沿って緑色がうっすらと浮かんで見えるのは、乳製品などの動物性の脂肪や果物、甘いもの、そしてもっと陰性の性質の強い医薬品や薬物を長い間服用してきたことが原因かもしれません。信号ならば、緑色は「すすめ」だけれど、カラダにとっては要注意の色で、肺などの呼吸器にがんや腫瘍を作る酸化物質や脂肪の蓄積が考えられます。

こうした、眉間から眉毛の上の状態に加え、以下の症状も肝臓機能低下のサインと捉えられます。

 

■こんな症状に注意!!■

①けいれんやこむら返りを起こす

東洋医学的には、筋肉や関節は肝臓によって支配されていると考えます。関節痛やひきつり、こむら返り、こうした症状が頻繁に起こるようであれば注意が必要です。

 

②爪に出る異常

東洋医学では「爪は筋のあまり」と言われます。爪に表れるタテの線、ヨコの線、これらも肝臓の弱りを表します。タテ線は栄養のアンバランス。炭水化物や塩分の摂り過ぎ、肉など動物性タンパク質の食べ過ぎによる老化が考えられます。また、果物や甘いもの、ジュースやチョコレート、アルコールや薬物など強い陰性食品が続くと爪が裂けたり、はがれやすくなったりします。

 

■酸味は肝臓の薬■

さて、こうした肝臓不調のサインが出てきたら、どう対処すれば良いのでしょう?

肝臓が悪い時は、肝臓の機能を調整してくれるものを食べてその働きを強め、養うことが必要です。中国医学の「五味」の考え方で言えば、それには「酸」のものを食べること。

「酸」味のあるものといえば、酢のもの、梅干し、黒酢や柑橘類などが良いです。

ただ、酸味のあるものは冷やす要素を含んでいるため、冷え性を持っている人なら、葛(くず)を使ってとろみをつけた甘酢が肝臓を温め、不調を治してくれます。

また、肉食過多で肝臓を悪くされた方なら辛みを加えると改善に効果的です。ただし、辛みといっても香辛料の辛みではなくて大根おろしのような辛み。ほかには、ねぎ、しょうが、にんにく、たまねぎ、にらなどの辛みが有効です。

 

これらのことに注意して、五行で「春の臓器」と言われる肝臓を養ってあげて、爽やかな季節を楽しみましょう。「沈黙の臓器」と言われる肝臓だけれど、きっと喜んであなたの期待に応えてくれますよ。

 

 

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