あるがままの自分を見つける法

自分でできる調整法

2023.07.262023.07.21

霊園に立つモアイ像

ボクん家の近所には、モアイ像があります。イースター島のモアイ像は周囲を海に囲まれていますが、近所のモアイ像は周囲を墓石に囲まれています。

総面積180万平方Kmの広大な敷地を有する滝野霊園。ここには50,000基を超える墓が建てられ故人が祀られているのですが、ここのオーナーはただただ人を驚かせるのが大好きな人で、趣味が講じて霊園の敷地内に本物そっくりのモアイ像を作らせ設置させたのでした。20体あるうち最大のものは高さ9.5mというからほぼ実物の大きさに近いです。

ボクは時折、車を飛ばし、この場所にやってきます。そして近くの原っぱに大の字に寝て、遠く太平洋上に浮かぶイースター島の本家本元のモアイ像に思いを馳せるのです…。

モアイ像が見ていたものとは…

大昔からそこにあり、何かを待ちつづけているかのように、空を見上げ、荒涼とした島に立ちつづけるモアイ像。彼らは、いったい何を見ているのでしょう？そして、何を待っているのでしょう？モアイの「モ」とは未来、そして「アイ」とは生きるという意味があるらしい。きっと明るい未来を見つめ、待ち続けていたのかもしれません。

かつて豊かだった島に、ある時期からわけのわからない宗教が流行り出し、働かなくなった島の人が、まるで取り憑かれたかのようにただひたすらモアイ像を作り、その石を運ぶために森林を伐採し、やがて島は丸裸になってしまったとか。そして豊かだった島は荒れ果て、動物は死に、やがて人もいなくなって、モアイだけが残りました。つまりモアイ像は、人間の愚かさの象徴でもあるのです。

自律訓練法で自分を見つめる

ボクは何か日常生活において悩みや困難な問題を抱えた時には、霊園にやって来て、20体のモアイ像に見守られながら自分自身を見つめ直します。そして「ある解決法」を試みるのです。これは1932年にドイツの精神科医シュルツによって体系化された有名な「自律訓練法」といわれるものを自己流にアレンジしたものなのですが、これをすると心身がリセットされ、あるがままの自分を発見でき、抱えていたはずの悩みも問題も自然と解決へと向かうのです。方法は次の通り。

①横になって、思いっきり伸びをしてリラックスし、心を落ち着つける。

②からだ全体を足先から頭まで移動しながら懐中電灯を当てるイメージで意識する。

③からだのどこに気になる場所があるかをチェックする。この時大切なのは評価をしたりせず、ただ事実を見ること。

④からだの気になる場所に意識を向けると、どんな気分になるかをチェックする。

（チクチクするとか、モゾモゾするとか、痒みを感じるとかそんな普通と違う違和感がきっとあるはず）

⑤気になる場所に意識を向けたまま深呼吸していると、違和感は不思議といつの間にか消えてゆく。

⑥このようにして気になる場所のすべてをチェックしていく。

これを行うと、しだいに自分の「気」が無限大に拡がっていくのがわかります。人間というのは、自分自身のからだや内面に意識を向けると実にさまざまな反応が出てくるものです。当然、雑念も湧けば、気も散るし、気分が悪くなったり、面倒になったりもします。けれどもそれで良いのです。

すべては今ここにある！

この方法は、あるがままの自分自身を見つめるためのもので、存在としての自分を感じるための基礎訓練となります。気が散れば「気が散っているな」と確認し、気分が悪ければ「気分悪いな」と確認する。あるがままとは、こういうことです。その瞬間、瞬間をただ確認していればそれで良いのです。これが「今、この瞬間」の自分であり、それを確認しているのが本当の自分なのです。モアイ像は遠い未来を見つめていましたが、本当に必要なのは「今、この瞬間」に意識を向けることなのです。実はそこにこそすべてのフォース（力）はあるのです。過去を後悔し未来に思い煩う現代人にこそぜひ試してみてほしい解決法。少しの不調ならこれで改善し、問題も解決に向かいます。ボクはこの方法で今までどれだけ助けられてきたことか。

もしあなたが墓参りの際、白昼モアイのそばで大の字になって寝ている中年男性を見つけたら、それはきっとあるがままの自分を探してるボクです。声をかけずにそっと見守ってやってください。

健康を哲学する治療家noahnoahでした。それでは皆さん、ごきげんよう！

⭐️ ふとモアイが欲しくなることがある。きっとモアイは理想の自分に出会いたいと願う自分自身の心の投影であるのだ！ならば、そばにおこうではないか。レプリカだって良い。その像に魂を入れるのは自分自身なのだ！