本日は子供の日であります。
私ごとではありますが、3人いる子供のうち、長男がもうすぐ二十歳になります。ついこの間までは、はなたれ小僧のチビすけで、どこへ行くにも私が肩車して歩いていたのに、今や逆に私がしてもらえるくらい大きく成長してくれました。
彼が生まれてからの20年間、その歩みをしみじみと思い出し、目頭を熱くしながらPCのキーを叩いています。
子育てとは、なかなか大変なもの。必ずしも親の思い通りにはいきません。理想と現実の狭間で右往左往しながら手探りで子育てをしてきましたし、これからもしていくことになりそうです。しかし、親としての私が、ただひとつだけ人さまに誇れることがあります。
・・・それは、20歳の息子に「虫歯が一本もないこと」。
これだけは、息子が生まれた時に妻と二人で話し合い、親の務めとしてなんとしても実現させようと決めたのです。
旅好きな私は、若い頃、ずいぶんと世界中の色々な国を長期で旅したのですが、何度か歯の問題で旅が中断してしまった苦い経験を持っています。虫歯が痛み出したり、詰め物が取れてしまったりすると、楽しいはずの旅がそこでストップしてしまうのです。
自由を信条とする私にとって、また、旅という行動において、中断してしまうことのストレスは決して小さな問題ではありません。そこで感じる不自由さや不安感といったらたとえようもなく大きいのです。
「何を虫歯くらいで大げさなこと言うな」
そんなあなたの声が聞こえてきそうです。しかし、大げさではありません。例えば、インド。あなたはインドの歯医者さんを知っていますか?
私が旅した20年前のインドは、「ストリートデンティスト」と呼ばれる猛者たちが路上にたむろしていたものです。日本語に訳せば「路上歯科医」。彼の地では、歯医者さんが普通に看板を立てて路上で開業しているのです。路上にはよく、青空床屋さんが椅子を出して開業しているのを見かけますが、歯医者さんも同じ気安さでそこにいるのです。
はじめ、街のいたるところで路上に敷物を敷き、入れ歯を広げている男の人たちを見かけ、路上の入れ歯売りなんて面白いと思って見ていたのですが、ある時、虫歯が痛み出し、知り合いのインド人に相談したところ、良い歯医者を知っているということで紹介してもらった歯医者さんが、やはり路上で入れ歯を広げていたんです。
恐る恐る歯医者と称する怪しげな老人に「失礼ですが、ちゃんと器具は消毒されているのですか?」と問うたところ、「水と石けんを使っているから大丈夫」という答えが返ってきて私は引きました。インドの歯医者さん、イメージ的にはこんな感じです。⇩
・・・あなたがもし私の立場だったとして、インドの歯医者さんにかかる勇気はありますか?
私が歯の痛みを我慢して、インドでの治療を断念したのは言うまでもありません。歯の痛みは辛いし、治療したとしても時間がかかるし、歯が悪ければ旅を楽しむことが十分にできません。歯とカラダの健康は何よりの資産であると、この時、私は痛感したのです。
そんなわけで、「自由である」ということは、「心とカラダと歯が健康であること」と同義語だと悟った私は、子供ができたら何はなくても20歳までに健康なカラダと歯をプレゼントしてやりたいと思うようになったのです。妻もそれに協力してくれて、子供たちには極力、白砂糖を使わない手作りのお菓子を食べさせ、よく噛むことを奨励し、歯磨きもしっかりさせています。その甲斐あって、今のところ、3人の子供たちは誰一人虫歯がありません。
さて、子供の日。甘いお砂糖使った柏餅を楽しむのも良いですが、この日をきっかけにして、あなたも一度、お子さんの歯を点検してみられてはいかがでしょう?
あらゆるものが便利になって、食べたいものがいつでも食べられる現代ですが、実は最近、子供たちに異変が起こっていることをご存知ですか?
京都で竹屋町森歯科クリニック院長をなさっている森 昭先生は、この頃、診ている子供たちについてとても気になっていることがあると言います。
それは子供の唾液が減っていることです。
歯の治療をする際、口の中に唾液が溜まると治療がうまくできないので器具を使い唾液を吸引するそうですが、20年前と比べて、最近の子供たちはその吸引量がすごく減っているというのです。
それは唾液を出すような日本人の生活文化がなくなりつつあるからかもしれない、そう森先生は感じています。先生が子供の頃は、よく噛んで食べるようにと、食事の際に水やお茶が出されることはなかったし、伝統的な日本食にはよく噛まないと食べられない食材が多くありました。
一般に「世界一の長寿国」と言われている日本ですが、その実態は、「寝たきり大国」でもあります。男性で平均9年、女性で平均12年、晩年を寝たきりで過ごしているとの厚生労働省の調査報告があり、この寝たきり率は実にスウェーデンの約10倍です。
これから日本はものすごい勢いで超高齢社会に突入していきます。このままでは病床不足や医療費の問題から、自宅で寝たきりになる高齢者がさらに増えていくことでしょう。延ばすべきは、平均寿命よりも健康寿命です。森先生は、そのための最後の砦こそ「口の健康維持」であるとおっしゃいます。唾液と健康は切っても切れない関係にあることは、私も過去に本ブログでお伝えした通りです。
森先生が日々感じている子供たちの唾液が減っている理由は、一体何なのでしょう?
次の5つのことがあげられます。
①口呼吸
②よく噛んで食べない
③水や汁物で流し込む
④運動不足
⑤不規則な生活
西洋風に傾いてしまった食生活や現代の生活習慣が関わっているということです。それによって、「唾液が出にくい生活を続ける」▶️「唾液の恩恵を受けられないので、健康をはじめいろいろな問題が出る」▶️「その問題のためにさらに唾液が出にくくなる」という悪循環に陥ってしまうのです。逆に言えば、唾液の出る生活、方法を取り入れれば、健康が維持できるということです。
基本的には、普段の食事は和食を中心に上にあげた5つの逆を心がければ良いわけですが、それに加えて森先生ご自身が実際に行っている唾液を増やすためのコツというのがあります。それをいくつかご紹介しましょう。
①食事の具を大きくする
食材の具を大きくカットすることにより、噛む回数が増えて口が渇く予防になるのです。
②舌体操を毎日行う
森先生が、毎朝30秒行っているという、口の中で舌を一周させる「舌体操」。その方法は、歯茎に沿って、左右合わせて30秒間回すだけ。1日30秒だけでもOK!とのこと。超簡単な体操ながら、舌を動かすことで唾液腺を刺激して、唾液を出しやすくさせるのです。さらには舌の筋肉も鍛えられるので、長期的にカラカラ口を防ぐことが出来ます。
いかがですか?どちらも今すぐに取り組むことができますよね。子供たちも二十歳を過ぎて大人になったなら、それから先は自分の責任において健康を維持、増進していかねばなりません。10代で成人病や糖尿病になる子供が増えているという昨今、確かな健康情報をしっかり伝えてやるのは親の役目です。中でも、ちゃんと唾液を出せる人に育てるのは基本です。わが家でも、虫歯ゼロ達成を目指すとともに、そうしたお口の健康を維持する方法を伝えることも併せて取り組みたいと思っています。
たとえ将来、子供たちがインドを旅しても、路上歯科医のお世話になることなく安心して旅を続けられますように。
子供の日の今日、親として子供たちの歯と健康を守ってやりたいと改めて感じたしだいです。
⭐️ のべ60万人の口の中を診てこられた森先生がたどり着いた結論、それは虫歯や歯槽膿漏予防だけでなく、病気予防にもなるのは「だ液」の量を増やすこと。虫歯にならない、風邪をひかない、胃腸が強くなる、健康を維持するため日頃お金をかけずにできることを本書で一挙公開!子供たちの明るい未来のためにも必読です!
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