あなたもできる風鈴療法

暮らし

2023.07.26

電気を使わず体温下げる凄いヤツ

暑い。とにかく暑い。蒸す。とにかく空気が蒸す。すでに土用に突入。暑い夏はもう少し続きそうです。暑い季節だからこそできるだけ涼しく過ごしたいのが人間心理。だからといって、クーラーの利いた部屋でずっと過ごしているのもからだには良くありません。そこでそこでおすすめしたいのが…

そう、「風鈴」です。

実は風鈴の音には体感温度を下げる効果があるのです。これは脳の錯覚によって起こる現象で、風鈴の音を聞くと脳が「あ、風が吹いているわい」と勘違いを起こし、体温を下げるのです。ただしこれは面白いことに日本人だけに起こる現象で、実際に風鈴の音を聞いて過ごした経験がない外国人には生じないらしいのです。さらに風鈴の音には自然界にある癒しのリズム「1/fゆらぎ」が含まれます。これにより、風鈴の音を心地良く感じられ、心穏やかに過ごすことができるわけです。

もともとは占いから誕生した風鈴

風鈴の起源は、中国で竹林に下げて風の向きや音の鳴り方で吉凶をみる占いが始まりとされています。その後、お寺では鳴っている間は災いが起こらないとして屋根の四隅に吊り下げるようになり、それが日本にも伝わりました。今も地方によっては風鈴を家の鬼門に吊り下げると厄払いができるとされています。

このようにもともと中国で生まれた風鈴ですが、そこに目と耳で涼やかさや風流を感じ、情緒に落とし込んだところが日本人の凄いところだなあと感心します。

風鈴の音にはリラックス効果があるため、日頃の疲れを癒したい方にもおすすめです。見た目も可愛らしいものやセンスを感じるものなど色々あるので、インテリア感覚で使っても
楽しいのではないでしょうか。ただ、趣味の域を超えて、それをある種の「治療法」として使うならもう一工夫必要とボクは思うわけです。

それがどんな工夫かといえば、複数で使うこと。

倍音はリラックスを促し、集中力を強化する

あなたは「倍音」てご存知ですか？

倍音とは、基音となる一つ音の上に重なるたくさんの音を持った響きのことです。人間の耳というのは複雑な音や、複数の音が同時に鳴る倍音を好む傾向にあって、鳥の鳴き声や水が流れる音を好むのはそれらが倍音だからです。

倍音には、集中力を高めてくれる効果があり、聴くことで意識が軽い瞑想状態になるのです。これを利用したのがシンギングボールなのですが、演奏の内容によっては聴き手に多幸感や、安心感、喜びなどさまざま感情を呼び起こすことができます。

風鈴の数を増やせば涼しさが増す？

ボクは10代の頃、「風鈴の数を増やせば涼しさも増すのではないか？」と考え、同じ南部風鈴を３つ買って軒先に吊るし、１つしか吊るさない場合と感じ方を比較してみたことがあります。結果、がぜん気持ち良さや涼やかさの深みが違うのです。「これは大発見！」と思い、これに「トリオ・ザ・南部風鈴」と名づけ、一人悦に入ってました。今思えばあれはきっと倍音効果だったのでしょう。

ところが、20代になって海外を旅した時、アメリカでヒーリングチャイムなるものを初めて目にし、外国でも同じ発想を持っていた人がいたことに驚きました。しかも、ボクの考案した地味目な「トリオ・ザ・南部風鈴」よりも垢抜けていてずっとセンスが良いのです！「してやられた！」と思いました。

いずれにしても、クーラーも扇風機も使わずに音だけで涼やかな体感を醸し出し、体温まで下げてしまう風鈴は、十分に治療法と言えると思うのです。ボクはそれを「風鈴療法」と呼んでいます。

すべては波動

原子や分子は運動エネルギーを持っていて絶えず振動しています。音も空気中を伝わる振動によって生じます。病気は感情の乱れにより発生しますが、その乱れた感情や生命波動を整え、より自然に近づけることで健康は回復するのです。

英語で病気のことを「Disease」といいますが、これは「Dis ease（平安でない）」が語源です。ならば、心をリラックスさせ平安にもっていくことが治療の基本ともいえるわけです。ボクはふだん、治療に色紙や音叉など、色や音を用いますが、これらもすべて「波動」です。波動は人間の心もからだも変化させることができます。暑い夏は、この風鈴の涼やかな波動をうまく活用しない手はありません！