ごま塩の効用

マクロビオティック

7a409bc52bfa442aa5553e4ad311e534_s

 

何はなくてもごま塩です。最近は、炊きたてのご飯に手作りごま塩を小さじ1杯ほどふりかけて頂いています。このところ、何かとお酒を飲む機会が多くあり、ずいぶんと心とカラダが緩んでいると感じ、引き締めたいと思ってのごま塩生活再開なのであります。ごま塩の効用と言ったら、数知れません。

ぜんそく、花粉症に副鼻腔炎、糖尿病、心臓病などなどの改善に効果がありますし、おまけに精神に対しても、やる気を起こす、集中力を高める、物忘れを予防する、うつな気分から復活させるなどなどプラスの効用は計り知れず、本当に国民の食卓には必ず常備して頂きたい素晴らしい食品なのです。今回はそんなごま塩のお話です。

 





 

■ごま塩さえあれば■

かつて、明治時代の薬剤師であり、陸軍軍医でもあった石塚左玄先生は、「玄米ご飯にごま塩と味噌汁、それにたくあんの古漬けさえあれば、人間の健康にとって不足はない!」と豪語したそうですが、それも大げさではないと感じるほどに、これらは弛みきったカラダには薬になります。

ごまは、数ある食品の中でもカルシウムをたっぷりと含み、その他のミネラル成分も豊富です。また、良質な塩分を吸収しやすくするための油分も含まれている大変便利な食品と言えます。しかも食物繊維が豊富で体内に溜まった不要な物質を排出する働きも合わせ待っています。

マクロビオティックでは、塩は陽性で、細胞や血管を引き締める性質があると見、一方、ごまのように香りを持ち、油分を含んだものはカラダを緩める陰性な食材と見ます。この二つの陰陽バランスが結びついた優れた食品がごま塩というわけなのです。

 

■塩とごまの割合■

石塚左玄先生の時代には、ごま塩と言えば焼き塩とごまを1:2の割合で合わせた時代もあったそうですが、それはあくまでも動物性食品が少なかった昔の日本人に合わせたもの。戦後70年経って、ずいぶんと動物性食品を食べる機会が多くなった現代の日本人にはさすがにこの割合では塩気が強すぎます。

高齢者や子供さんがおられるご家庭では、塩とごまを1:10の割合にして作りますが、マクロビオティックの提唱者・桜沢如一先生は健康な人が摂る場合、塩とごまを2:8の割合で作るよう指導されました。ただし、食べてみて薄いと感じたりしょっぱいと感じる人は、カラダの要求に合わせて割合を変えるべきです。陰性体質の人や血液が薄い人は塩分が必要でしょうし、陽性体質の人や血液の濃い人には逆に塩分はあまり必要でないでしょう。いずれにしても美味しいと感じる割合がその人には合っています。

桜沢先生の意志を継がれたマクロビオティックの世界的リーダー・久司道夫先生はアメリカで塩とごまの比を1:16~1:18で指導されていました。また、子供に与える場合は1:20~1:24とかなりの幅がありました。これは、久司先生が活動の拠点をアメリカに置かれていたため、普段肉食が多く陽性体質のアメリカ人を指導する必要があったためで、従来の塩の割合だと塩分が多すぎてバランスを損なう恐れがあったのが理由と思われます。

久司先生のレシピは塩気が少ない分、ごまの風味を繊細に感じられるので私は好きです。現代の日本人にも、やはり久司先生のレシピの方がカラダにも優しいように感じます。ちなみに私自身は1:10で作ることが多いです。

 

■白ごまと黒ごまどちらが良いの?■

ごまにも黒ごまと白ごまとがありますが、黒ごまは鉄分が多く抗酸化作用にもすぐれ、白ごまは脂肪分とカリウムが多いという特徴があります。これは、黒ごまに比べ、白ごまの方が陰性であると言えます。

黒をとるか、白をとるかは、健康な人ならばお好みで選ばれても構いませんが、陰性な体質を改善したいとお考えの場合は、黒ごま塩が良いでしょうし、男性で「この頃、自分は元気がない」とお感じの方にも、黒ごま塩をお勧めします。反対に女性で男性が引いてしまうくらい元気すぎる方には無理にでも白ごま塩を食べさせて頂きたいと思います。

最近、奥方が強くなりすぎて困るとお嘆きの貴兄は、自ら、塩分控えめ白ごま多めのごま塩を作り、しいたけのみで出汁をとった薄めの味噌汁と茹でた青菜付きの朝食を用意して、毎朝、奥方に供してみて下さい。ひと月もすれば、きっとしっとりとした女性らしい優しい奥方に変わってしまうはずです。

ただし、秘密裏に黙って行うこと。途中で意図を知られると、逆に怒りをかうことはまぬがれません。鉄は熱いうちに知られぬように打て!です。

 

■ごま塩を自分で作ってみましょう!■

さて、そんなごま塩をぜひご自分で作ってみましょう。自分で作ったものは香りも良くて味わい深いもの。もう愛着が湧いて市販のものは使えなくなりますよ。作り方は簡単です。ご自分の美味しいと感じる割合を見つけてみて下さい。

 

<材料>

●ごま(有機栽培のものが望ましい)

●天然塩(化学塩や岩塩はNG)

 

<調理器具>

●フライパン

●すりこぎ棒

●すり鉢

●木べら

●保存のための容器

 

<作り方>

①フライパンに塩を入れ、弱火で色が変わるまで木べらで混ぜながら炒る。

②すり鉢に①の塩を入れ、すりこぎ棒で丁寧にする。

③ごまをフライパンに入れ、表面の皮が少し取れるまで炒る。

④すり鉢にごまを入れ、ゆっくりと軽くすりこぎ棒でする。

⑤塩とごまがほど良く混ざったら完成。

 

出来上がったら容器に入れて、冷蔵庫で保存します。油は酸化しやすいため、1週間から1ヶ月で食べきる量を作るのが理想です。また、ごまは粒が小さいので、殻をつけたままでは消化されないまま排出されてしまいます。なので、ごま塩を作る時に丁寧にすりごまにすることで風味も吸収力も増すことができます。1日小さじ1杯の摂取を目標に続けられると俄然カラダがシャキッとしてくるのがわかりますよ。

あなたもこの春から始めてみませんか?ごま塩生活。

 

 

⭐️ マクロビオティックを始めてみたいという主婦の方には必ずお勧めする本です。「おかげで体調が良くなりました」とご感想を頂きます。家族の手当てを自然な食物を使ってどれだけ対応できるか?挑戦してみる価値は十分あります。こうした先人の知恵を引き継ぎ、次の世代に伝えることが「日本を伝えること」だと感じています。

からだの自然治癒力をひきだす食事と手当て 新訂版

新品価格
¥1,944から
(2016/4/18 13:59時点)

 

 

にほんブログ村 健康ブログへ

★ついでにポチッとして頂けたらうれしいです。ありがとうございます。

にほんブログ村

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました