病原菌の夏、O157の夏

カラダの哲学

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気温も上がって、ジメジメした梅雨到来。

病原菌の繁殖による食中毒が多発する季節でもあります。

 

これは私の暮らす北海道とて例外ではありません。

専門家の間でも、病原菌の感染をゼロにできないのは世界共通の認識。

病原菌といえば、病原性大腸菌O157が有名です。

 

今から約20年前、

ここ北海道で加工されたイクラが原因と見られる集団感染が

千葉、富山、東京で起こり、瞬く間に感染者が広がったことがありました。

 

その後も、科学は日々発展しているものの、

O157を撲滅するには至っていません。

一体なぜでしょう?

 

それは、病原菌を「敵視」するからです。

 

病原菌という生物だって、生き残るのに必死なわけで、

自ら防衛し、変化し、より強力な病原菌へと進化します。

これがいわゆる「耐性菌」というやつです。

 

病原菌が耐性を持ってしまえば、

抗生物質さえちっとも効かなくなってしまいます。

 

抗生物質が効かなくなってしまうと、人間はもうお手上げです。

抗生物質に対して耐性を持った「スーパー病原菌」の蔓延により、

全世界で300万人の感染者が発生したのも、ちょうど今から20年前のこと。

 

あれからも次々に強力な病原菌が登場しています。

人間と病原菌のいたちごっこはこの先も止む気配がありません。

 

病原菌に耐性を持たせるまで追いつめるのではなく、

これからは病原菌との共生をはかっていくのが

本当の意味での対策となるのではないか?

私はそう考えます。

 

では、どのようにすれば病原菌と共生できるのか?

調理や食事の前によく手洗いをする、

汚染が疑われるものはしっかり火を通す、

感染が疑われたら直ちに病院にかかるなどは当然のこととして、

 

「食生活」において

次のようなことを心がけることが大切です。

 


 

 

■病原菌と共生する5つのポイント■

①良い腸内細菌を増やすこと

②加工品をさけ、手作り料理を見直すこと

③野菜や肉の毒素を無毒化すること

④漬け物などの発酵食品をとること

⑤住んでいる土地のもの、旬のものをとること

 

日本で起こったO157騒ぎの後、

病原菌に対して予防効果があるとされる食品についての研究が盛んに行われました。

 

そこで報告されたのは、

緑茶、納豆、食酢、乳酸菌などに優れた予防効果があることでした。

 

緑茶の渋味成分であるカテキンは、O157のベロ毒素産生を抑え、

毒素自体を弱める効果を持ち、

納豆菌に含まれるジピコリン酸がO157の増殖を抑え、死滅させる。

 

食酢は食物そのものの腐敗を防ぎ、病原菌の繁殖を抑え、

また、乳酸菌についても、マウスを使った実験で

ベロ毒素が腸管から吸収されるのを防いでくれることがわかっています。

 

乳酸菌などは微生物そのものです。

こうした目に見えないものをうまく利用すると、

さしもの病原菌をうまく手なずけることができるのです。

 

何でもかんでも洗うとか、常に加熱調理する、薬で殺菌するということは

そんなに続けられるものではありません。

それよりも、菌は薬で殺すという発想から、

微生物と人間とが共生する環境を創ることへと転換することのほうが、

はるかに根本解決になるし、簡単だと思うのです。

 

先の5つのポイントに留意することで、

人間の持つ良い常在菌が増え、カラダの免疫力も自然と高まります。

菌との共生をはかることが最善のO157対策、病原菌対策となるのです。

 

夏を怖がらず、病原菌を怖がらず、

自己免疫力を高めて、食中毒とは無縁の健康生活を組み立てて参りましょう!

 

 

 

 

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