私たちが生きて行く上で、最も大切なことって何でしょう?
それは、呼吸。
この「吸うこと」と「吐くこと」が生命をこの世につないでいます。
吐くことは、わりと皆さん、長くできるのだけれど、
吸うことを長くするには、ふだん深い呼吸ができていなければなりません。
でも、それができる人は、今の時代、案外少ないのではないでしょうか。
そんな呼吸を使って、健康度をはかるチェック法があります。
時計を用意して最初に息を吐いてから、できるだけゆっくりと息を吸ってみて下さい。
どれくらい長く吸うことができるでしょう?
では、始め!
・・・さて、どうでした?
5秒?10秒?それとも20秒?いやいや30秒以上でも平気でしたか?
実は、何秒吸えたかで、あなたの健康状態や精神状態がわかります。10秒以下なら要注意!
重い病気で悩まれていらっしゃる方や、
精神的ストレスをいつも感じていらっしゃる方のほとんどは、
10秒以上息を続けて吸うことができません。
十分吸えないということは、十分な酸素を取り込めていないということ。
呼吸がとても浅いのです。
エネルギーを燃やすのには酸素が必要!
ゆえに、その酸素が十分取り込めないということは、慢性的な不完全燃焼の状態。
これでは、カラダも心も元気が出ず、いつも疲れていて病が回復しづらい状態といえます。
30秒以上、楽々吸えたという人はとても良い健康状態といえます。ちなみに私も30秒以上は楽にクリアできます。
さて、じゃあ、30秒以上吸えない人はどうしたらいいのか、ということなのですが、
私がふだん、クライアントさんにお伝えさせて頂いている「3・2・15の呼吸法」というのがあります。
これは、3秒で吸って、2秒止めて、15秒かけて吐くというものです。
これを1回行えば20秒。6回行えば2分になります。
これを1セットとして、気分がすぐれぬ時や体調が悪いと感じた時、日に何度か行うのです。
たった2分間の呼吸法。
ですが、気持ちがとても落ち着き、長く続けていると
今まで呼吸が浅かった患者さんも深い呼吸ができるようになってきます。
これはもともと、教育学者の斎藤孝さんの提唱される呼吸法だったのですが、
私も実際に長い期間続けてみてこれは良いものだと体感できたので周りの人にもお伝えしています。
もちろん、先のチェックで30秒以上息が吸えるという人も試して頂いて構いません。
斎藤孝さん
イライラやストレスが減り、自律神経のバランスが整って、ホルモン分泌や免疫機能が高まります。
東洋医学的な考え方になりますが、「残気」というのがあって、
呼吸の浅い人ほど、古くよどんだ気が肺に残っていて、新しい気が取り込まれる邪魔をしています。
なので、先の呼吸法のようにしっかりと息を吐き切り残気を排出することでスペースができて、
酸素を含んだフレッシュな空気を大量に取り込めるようになるのです。
私たち人間は、生まれる時には、おぎゃーと息を吐きながら産声を上げ、
死ぬ時には、「息を引きとる」の表現通り、息を吸ってあの世へと帰るのです。
ゆえに呼吸は、私たちの生そのもの。
時々、自分の呼吸を見つめては、「生きることの不思議」を感じ取りたいものです。
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