塩について知ってほしいこと

食と健康

2023.08.082023.08.02

『水戸黄門』にも登場した塩屋の話

塩といえば、黄門さま。黄門さまといえば、塩。って勝手に思ってます（笑）。テレビの人気シリーズ『水戸黄門』にこんな話があります。

石巻に着いた黄門さま一行は、仇討ちの現場に出くわした。対決する二人は、滝沢十右衛門と片瀬小次郎。十右衛門は髭づらの豪傑。小一郎は弱々しい若者。助さんと格さんは、危うくなった小一郎を助けようとするが、十右衛門を討とうともせず、小一郎はなぜか逃げ出してしまった。

十右衛門から事情を聞くと、十右衛門が小一郎を仇と狙っていたことが分かる。黄門さまたちは見かけで二人の立場を間違えてしまったのだ。十右衛門の兄は酒の上の争いから小一郎に斬られた。以来十年、十右衛門は小一郎を追っていたのだった。

その十右衛門を小一郎の母、志保が訪ねて来た。志保は小一郎を逃がしたのは自分なので、自分を斬り、小一郎を許して欲しいと命乞いをする。それでは、今度は小一郎が十右衛門を仇と狙わなければならなくなる。侍のしきたりの難しさには黄門さまも頭が痛い。

一方、小一郎は石巻で製塩業を営む塩屋に新しい製塩法を伝えようとしていた。作業は順調に進み、新製法の塩も完成しようとしていた。そこに藩重役の原口と御用商人の島屋が目を付ける。その塩を横流ししてひと儲けを企んだのだ。しかし、塩屋は首を縦に振らない。小一郎が仇と狙われていることを知った原口たちは、その弱みにつけ込もうとするのだが…。

製塩はたいへんな作業

この話からわかるように、古来、日本人は塩を海水から製塩して作っていたのです。「四方を海に囲まれているから簡単でしょ？」そう思ったら大間違い。実はとても大変なことなのです。理由は海水の塩分濃度はたった３％しかないから。たった30gの塩を取るのに１リットル近い水分を蒸発させなければならないのですから大変なことです。

しょっぱいと思われがちな海水ですが、実際そこに含まれる塩はそれっぽっちしかありません。そこで濃くした海水を煮詰めて塩を作るわけですが、人々の労力とコストがかかるものでした。それでも海のミネラル成分をたっぷり含んだ塩は長く日本人の健康を支えてきました。

安価な塩が主流となった日本

ところが日本では、その塩が法律によって1971年から1985年までの間、化学的に電気分解されて作った「精製塩」が主流となった時期があるのです。政府は伝統的な塩を作る業者に助成金を出して製造を禁じ、外国から海水塩を輸入することさえ禁じてしまったのです。

しかし、精製塩は栄養的にも問題ある塩。製造コストは安く価格も安いのですが、製造過程でマグネシウムやカリウムなどのミネラルを切り捨てられた塩のため、成分が塩化ナトリウム99%と、自然界には存在しない代物なんです。日本人は悲しいことに長くこの精製塩を食べさせらることになりました。

で、何が起こったか？高血圧や心臓病を患う人が急増したのです。今でも、塩分を摂りすぎると、高血圧や心臓病のもとになるとはよく聞きますよね。でもこれは、塩というより、塩化ナトリウムにより引き起こされる害なのです。塩化ナトリウムを摂りすぎると、血中のナトリウム濃度が高くなります。

そうすると、身体がそれを薄めようとして水分を欲しがり、結果的に血液量が増えて血圧が高まり、高血圧となるのです。さらに体内の水分が増えることで心臓に負担がかかり、むくみや心臓病のリスクも高まるのです。

健康になくてはならないミネラルの宝庫

塩は、私たちの身体にとって必要不可欠な成分です。本来、天然塩の成分はナトリウムだけでなく、カリウムやカルシウム、マグネシウムといったミネラル分も豊富に含まれています。当然その分、同じ量をとってもナトリウムの割合は下がりますし、何よりもほかの成分はからだに必要なものなのです。過剰摂取が良くないことに変わりはありませんが、それはどの食品にもいえることです。

悪法ともいえる法律は1985年に廃止となり、現在では以前と同じようにスーパーで民間企業が製造した海水塩を買えるようになりました。しかし今まで通り安価な精製塩も売り場には並んでいます。自然塩は本来自然エネルギーのたまもの。だから塩もできるだけ自然塩を使いたい。塩は「陽のエネルギー」を持っているため、薬害や放射能被ばくといった「陰のエネルギー」を取り込んだからだには、強いプラスの効果をもたらす大切なものです。

購入の際はラベルを確認しましょう。

食べすぎや、消化不良で食べ物が胃の中に溜まることで起こる吐き気や、お腹の張りを改善し、からだにこもった熱を冷やして、また、ねばついた痰を溶かす作用もあります。からだの機能を正常に保つには、塩は欠かせません。だからこそ塩は製造法やラベルをよく確認した上で良質のものを選びたいですね。日常使いに良い塩を選べば、天下の黄門さまだってきっと納得してくれるはず。彼の高笑いが聞こえてきます（笑）。

健康を哲学する治療家noahnoahこと宮本なおひこでした。それでは皆さん、ごきげんよう！

⭐️ 塩の研究家が３人集まって開発した天然塩「粟国の塩」。使ってみればわかるミネラル含有量の高さ、そして味わいの良さ。料理に使う材料の素材を引き出すその力。塩はどれも同じではない！この塩を知ったあなたは、もう二度と浮気ができなくなる！