腱鞘炎の改善には腕の付け根を使え

自分でできる調整法

 

ここ北国では寒い日が続き、雪が降ります。そして、大量の雪かきに追われる毎日。それにともなってこの時季に多くなるのが肩こり、肘、手首など腕にまつわる問題。中でも同じ動作を繰り返すことによって、手首を傷めて腱鞘炎になり、当院を訪れる方も結構いらしゃいます。

しかし、日常動作のほとんどが手を使うため、なかなか安静にして養生するということができません。そして、使えば再び炎症を繰り返す。湿布を貼って冷やしても、痛み止めを飲んでも、一時凌ぎの効果でなかなか根本治癒に至らない。そんな腱鞘炎でお困りの方はいませんか?

実は、腱鞘炎には遠く離れた場所のコリが関係していることがあるのです。カラダはひとつに繋がっています。なので、案外離れたところに操作を加えることで患部の問題が解決されることがあるのです!

 




 

 

症状の原因は案外違う所にある

腱鞘炎の特徴は、指の付け根などに痛みや腫れが起こります。最近では長時間のスマートフォンの利用や指の使い過ぎなどによっても発生します。また、指の曲げ伸ばしの際に、痛みとともに引っかかる感じを覚えるのも「バネ指」といって腱鞘炎の一種です。

そもそも腱鞘とは、骨と筋肉をつないでいる腱を包み、腱が滑らかに動くよう支える滑車のような働きをする組織です。腱鞘炎とは、この腱鞘と腱がこすれ合って炎症を起こす病気です。

どうしても意識が患部にいってしまう腱鞘炎ですが、これを改善しようと思うならば、肩から肘、そして指先までの腕全体を視野に入れねばなりません。腕そのものの使い方に問題があって、弱い所が症状を引き受けてしまう場合が結構あるのです。

 

腕の付け根のコリを狙え

手首が痛む腱鞘炎の場合、案外多いのが腕の付け根の前側、肩口の辺りのコリが原因だったりします。それにより、肩から上腕、肘から前腕、というふうに、繋がっている筋肉が次第に引っ張られて、最終的に手首に痛みとして表現されるのです。

また、上腕三頭筋、いわゆる二の腕の真ん中辺りが痛む時には、離れた位置にある親指の付け根の辺りのコリが原因していることもあります。この場合もその部分のコリが上腕三頭筋の動きに負担をかけて痛みを発生させるのです。

いずれの場合も、その原因となっているコリを解消し、筋肉の負担を取れば、動きが正常化し痛みも緩和します。では、どのようにコリを解消すれば良いのかについてお伝えしましょう。

 

のばす・ほぐす・ゆるめるでコリを取り去る

コリの原因には先ほど述べた長時間にわたる筋肉の使い過ぎのほかに、瘀血(おけつ)と呼ばれる血液の流れの停滞が起こっている状態や、骨と筋肉が癒着(ゆちゃく)してしまう状態があります。これらの原因により筋肉組織には老廃物が溜まり、新たな酸素や栄養が届かず繊維そのものが固くなってしまうのです。

もしそれらを改善しようと思うなら、手を使って対象とする場所に刺激を加えます。方法には次の3つがあります。

①のばす

瘀血によってしなやかさを失ってしまった筋繊維や腱の縮みを伸ばします。

②ほぐす

筋繊維や腱の内部に瘀血が滞ってしまったことにより硬くなってしまった部分を解します。

ゆるめる

 骨と筋肉が癒着して弾力性やゆとりを失っている部分を振動を加えながら緩めます。

これら3つの方法を用いながら、本来のカラダの動きの要素となる骨、筋肉、腱をそれぞれ別々に動けるようにしていきます。のばす・ほぐす・ゆるめるで大切なのは、これらに使う手・指の使い方と動かし方です。いずれもカラダに負担をかけないためにできれば少ない回数で行うことが望ましいのです。

 

腱鞘炎改善のポイントはコチラ

先ほどお伝えした腱鞘炎改善のためのポイントを改めておさらいしてみましょう。まずは一般的に<手首が痛む腱鞘炎の場合>ですが、これは腕の付け根の前側、肩口の辺りのコリが原因であることが多いです。場所は次の写真の赤丸のエリアです。

 

まずは痛みを感じる側の手首と同じ側の鎖骨の下、腕の付け根に近い前側の辺りを反対の指で押さえてみると妙に硬かったり痛みを感じる場所があるはずです。そこを指で鎖骨の下に沿って引き剥がすようにしてゆっくりほぐしてみてください。

しばらくほぐした後、痛みを感じた手首を上下に曲げ伸ばししてみると、少し痛みが和らいでいるはずです。それは効果があった証です。時間をおいて何度か繰り返すことにより治癒が早まります。

続いて、<上腕三頭筋(二の腕)>が痛む場合>です。これは意外にも手の親指付け根のコリが原因していることが多いです。次の写真の赤丸のエリアです。

 

ちょうど親指の付け根の膨らんで丘のようになっているエリアです。この場所を筋肉を骨から引き剥がすようなイメージでほぐします。

しばらくほぐした後、腕を曲げ伸ばししたり、内側に捻ったり、外側に捻ったりしてみてください。やはりだいぶ痛みが和らいでいるはずです。このようにして無理なくケアしていきますと、腱鞘炎も腕の痛みもあまり時間がかからず自然と治癒へと向かいます。

また、ほぐしてコリを緩めた後は、十分な水分を摂ってください。ほぐされて筋繊維の外に排出された発痛物質や老廃物が尿で体外に排泄されるのを助けます。なお、水分はあくまでも水か白湯を用いてください。コーヒーやお茶だと逆に余計な成分を取り込んでしまうためおすすめしません。

あとひと月もすれば3月です。確実に春の気配を感じられます。しっかりケアして、雪の多いこの季節を元気に乗り越えてまいりましょう!

 

 

 ⭐️ 今回ご紹介した改善ポイントは、「天城流湯治法」という治療法の創始者である治療家・杉本 錬堂さんのご著書にも書かれています。トップアスリート有森裕子さんをケアされていたことでも有名な凄腕の治療家です!日常の中で自分で簡単にできいるケアの集大成!一冊持っていて損はありません!

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