宇宙法則を暮らしに活かす

マクロビオティック

 

 

今日から2021年。新しい年の幕開けです。昨年は新型コロナのパンデミックに終始した一年でした。未だ収束せぬまま世界中で罹患者は増え続ける一方。果たして人類はこの先どこに向かおうとしているのでしょうか?

各国政府の多くは新しく開発されたワクチンの摂取を国民に求める方向に動いているようですが、本来なら二年程かけてその効果や副作用の有無を確かめて実用化されるはずのワクチンを、たかだかほんの数ヶ月で許可・使用に踏み切って良いものか甚だ疑問です。そこには製薬会社、官僚、政治家同士の思惑も見え隠れしています。

私はこの時期だからこそ、人間とは何か?肉体とは何か?そして疫病とは何か?という哲学的テーマに立って物事を俯瞰してみることが大切だと感じます。そこで参考になるのがマクロビオティックの視点。それはこの宇宙を動かしている法則を土台においているから。宇宙をお手本にするなんて、これほど大きな俯瞰はおそらく他の健康法にはないでしょうから。(笑)




 

 

■この世界のミクロとマクロな動き■

宇宙に存在する全てのもの。それらは永遠に宇宙の法則に沿って変化し続けます。何人たりともその法則の外には存在できません。この宇宙法則は人類の歴史を通じてあらゆるところで発見され、理解され、表現されてきました。

また、世界中の全ての偉大な宗教、哲学、思想、科学、医学、芸術、社会的な伝統において共通の土台を創り上げてもきました。中でも宗教や思想で言えば、誰もが知っているブッダやキリスト、モーゼ、老子、孔子などによっても言葉により後世へと伝えられています。

私たちも日常において、よく周囲を観察すれば、あらゆるものは動いて変化していることがわかります。ミクロの世界では電子が原子核の周囲を駆け回り、マクロの世界ではこの地球が太陽の周囲を自転しながら公転し、さらに太陽系は銀河系の中で周り、銀河系は宇宙の拡散に伴って、他の銀河系や星雲から物凄い勢いで遠ざかっているのです。

 

■生命は繰り返す

ところが、この止まることを知らない無数の動きの中に、「ひとつの秩序」を見い出すことができます。それは、対立するものは互いを調和させようとして引き合い、性質の同じものは不調和を避けようとして反発し合う現象です。

そして、あるひとつの性質は、やがて時間を経て反対の性質へと変化していき、またいつかもとに戻ってきます。それはまるでこの地球上にいくつもの四季が繰り返されるように。

私たちの暮らしの中にもその秩序は存在します。例えば、私たちは一日中立って生活し、夜は横になって休むというスタイルを繰り返します。また人間の生命は受精した細胞から始まって分裂を繰り返し、胎児へと変化し、誕生して成長し、やがて成熟して同じように新たな生命を生み出して、最後に自身は死へと至ります。

この連鎖が繰り返された結果、私たちは今、この地球上に存在するのです。こうしたサイクルはこの星の自然のいたる所で見つけることができるのです。

 

■無限から陰陽。そして陰陽から生命スパイラルへ

旧約聖書の創世記・第一章の中に「はじめに神は天と地を創りたもう」という言葉が出てきます。それは、この世界の最初に存在したであろう唯一の無限が、それ自身、対立し相補し合う二つのチカラである「陰と陽」に分かれたことを表します。

さらに創世記では、陰陽から、光と闇(=振動)、地球の向こうの大空(=素粒子)、乾いた土と水(=元素)、草とその他の植物を作る草木(=植物)、水中・陸上・空中の生物(=動物)、そして最後にアダムとイヴ(=人類の男女)に至るまでの転化のプロセスが描かれています。この全ての創造に神が7日間を費やしたことは多くの人に知られており、このストーリー全体が変化する宇宙の発展のプロセスを表しています。

 

■無限から生み出された二極こそが現象の究極

動物界では人間が最後に登場し、その動物界は植物界によって支えられています。(肉食動物が食べる草食動物が植物を食べて支えられるがゆえ)また、植物も動物の排泄物を栄養分として自らを成長させるように、これら動物界と植物界は互いに支え合って存在していることがわかります。

生命という観点からみれば、これら二つの世界の間にれっきとした境界線はなく、植物界は動物界に、動物界は植物界に、常に変化・転化しています。このことからわかるのは、ひとつの連続するスパイラルの中では、互いのもの同士は絶えず隣に位置するものによって支え導かれ、そのカタチを変えていくということです。その関係性をイラストにしたのが次の図です。

スパイラルには、螺旋(らせん)とか、連鎖的な変動という意味があります。螺旋は巻貝のような渦巻状のカタチを意味します。同時に螺旋から転じて、連鎖的な変動という現象や動きを表す表現にも使われます。そして、マクロビオティックでいうスパイラルもこれら両方の意味を持ちます。

動物界を支えている植物界は常に植物の生命に転化していく元素の世界=土・水・空気からできたものだし、元素の世界は電子や陽子、素粒子などいくつものスパイラル運動から発生します。さらに、電子や陽子、素粒子はエネルギー=振動の世界から生ずるし、そのエネルギーは陰陽という異なる二極から生じたもので、元々はこの陰陽二極こそが一なる無限から最初に生じたあらゆる現象の究極中の究極であると言えるのです。

 

■こんな時代だからこそ「太極」に生きる■

少々回りくどくなってしまいましたが、元々あった唯一の無限が陰陽に分かれ、物理的・物質的な現れとしてスパイラル運動を起こし、エネルギー=振動、素粒子、元素、植物の生命、動物の生命へと転化し、その最後の結果である私たち人間にたどり着いたと言えるわけなのです。

紀元前2500年前の中国に、こうした考え方を民衆に広めた伝説的な賢者がいました。その名を「伏羲(ふっき)」と言います。彼はあらゆる現象の中に潜む変化のパターンを8つの卦(け)=八卦によって分類し、それらを生み出す一なる無限のことを「太極(たいきょく)」という言葉で表現しました。八卦は「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という言葉で知られるアレです。

八卦も太極も、もともと東洋では宇宙法則を表すポピュラーな言葉だったはずなのに、悲しいことに現在その意味を知る日本人は一部の東洋思想マニアや易占い師を除いてほとんどいません。マクロビオティックの哲学も土台にはこの思想があります。

私自身はマクロビオティックを勉強するようになってから知った言葉であり概念なのですが、これらの考え方が理解できるようになると実に沢山のプラスがあります。

まず、日常でどんな変化があったとしても動揺することが少なくなります。この宇宙に起こる出来事は何一つとして変わらないものはないと知っているから。始まりあるものには必ず終わりがあると知っているから。そして、人間が頭で考える善も悪も、幸せも不幸せも、元はひとつで切り離すことができないものと知っているから。

現在進行中のこのパンデミックもいつか必ず収束の時を迎えます。そして、それをきっかけに社会の仕組みや価値観も大きく変わります。多くの人々がこの宇宙法則を土台にして自身の暮らしや健康を見直し始めると、人類はさらに飛躍します。「文明」の字は、文化が明るいと書きます。夜の時代から昼の時代へ。今はまさに夜明け前の一番暗い時かも知れません。このコロナ禍を皆で元気に乗り越えて参りましょう!

なお、宇宙原理を活用した健康についての具体的な方法については、また本ブログでおりに触れご紹介する予定です。本年もどうぞ宜しくおつき合いください。

 

 

 

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