やっぱり一晩寝かせたカレーを食べてはいけない!

食と健康

 

昔々、インド、ネパール、パキスタン3国にまたがる旅をし、半年以上一日3食全部カレーという食生活を体験して以来、カレーという食べ物の魅力に取り憑かれました。

一時ヘルシー・カレー・ショップをオープンさせようかと本気で思ったほどのカレーフリークぶりに、友人たちから「カレー官僚」というあだ名をちょうだいしたほどの私ですが、前に本ブログで「一晩寝かせたカレーを食べてはいけない」というタイトルの記事を書いたことがありました。

それを読まれた何人かの熟成カレーファンの読者さまからは、「そんなでまかせは言うな!」とか、「カレーは寝かせた方が熟成して美味しいのに!」とか、批判的な意見をいくつかちょうだいしました。

そもそもブログというものは、運営者の一意見を一表現として公開しているものであって、絶対にこの意見が正しいということを主張したいわけではありません。だから私のほうも「読まれている方の何人かに共感してもらえる部分があったらいいな」くらいの気持ちで書かせてもらっています。世の中、違う意見の人がいる方が発見があって面白いですからね。

しかし、先日、たまたまネットニュースを見ていたら、私の書いた内容を裏付ける「あるデータ」が公表されていたのです!




■作りおきの食べ物はカラダと心によくありません

私がブログで紹介させていただいたのは、インドの古典医学アーユルヴェーダの考え方でした。

それは、「料理は調理されてから3時間以内に食べましょう」というもの。なぜかといえば、できたての温かな状態が一番美味しい上、消化のしやすさから言ってもできたての状態のほうが優れているからです。

調理されてから3時間以上経った料理は、たとえ温め直して食べたとしても消化に悪く、アーマといって、食べたもののうち、消化・吸収されず、排泄もされなかった不純物が体内のいたるところに溜まりやすくなり、様々な病気の原因になると考えられるのです。このアーマは、毒素と思っていただいても構いません。

また、作りおきの食べ物は、心の健康にも良くありません。心には「サットバ=純粋性」「ラジャス=活動性」「タマス=不活発性」という3つの要素があり、これらが互いにバランスをとりながら心の状態をつくっているのですが、純粋性は調和と幸福感を、活動性は興奮、批判、攻撃性を、不活発性は怠惰、閉鎖性、抑うつ、ねたみ、恨みを担当していると考えられ、こうした性質が食べ物にもあり、食べる私たちの心にも影響を与えているからです。

新鮮な食材を用いて調理された温かな料理には「純粋性」がたっぷり含まれていますし、辛みが強い刺激的な料理には「活動性」が、そして、作ってから時間の経った料理には「不活発性」がとても多く含まれてしまうのです。

不活発性の強い料理は、人からやる気を失わせ、協調性を奪い、閉鎖性を増し、抑うつされた性質の原因となってしまうのです。それゆえ、カレーも前の日残ったものを翌日食べることなくその日のうちに食べ切りましょうと提案させていただいたのです。

*お時間のある方は過去記事をお読みいただけたらと思います。↓

一晩寝かせたカレーを食べてはいけない
カレーライス、お好きですか?あの複数のスパイスが醸し出す、何とも言えず異国情緒漂う香りと食感。一度「食べたい」と思ったら、もう他の料理じゃ代用できないくらい、その独特の存在感に魅了されている方は多いと思います。そうです。オムライスはカレーの...
■集団食中毒を起こした犯人は一晩寝かせたカレーだった

数日前、ネットで朝日新聞のデジタルニュースを眺めていたら、そうしたアーユルヴェーダの考えを裏付けるある記事を見つけたのです。それは次のような内容です。

 

http://www.asahi.com/articles/ASK463CMDK46UTFL002.html

朝日新聞のニュースサイトから引用〜

 

食中毒を引き起こす「ウェルシュ菌」をご存じですか? この菌には熱に強いものがあり、作りおきしたカレーや煮物などを食べて発症するケースが多くみられます。春にも食中毒が起きており、注意が必要です。

■熱に強い性質、煮物も注意

3月8日夕方から翌朝にかけて、東京・世田谷の私立幼稚園の園児67人と教職員9人の計76人が次々と、下痢や腹痛、嘔吐(おうと)の症状を訴えた。

複数の患者の便からウェルシュ菌が検出され、保健所は、8日昼の「年長組を送る会」で食べたカレーが原因と断定。カレーは、7日午前11時ごろから、教職員と園児が職員室で、二つの大きな鍋を使って作り、そのままの状態で、一晩常温で保存。食べる直前に再加熱したという。

ウェルシュ菌は人や動物の腸管内や土壌、下水などに存在。肉や魚、野菜などの食材にも付着し、体内に大量に取り込まれると、食中毒を引き起こす場合がある。

日本食品衛生協会の栗田滋通・技術参与によると、ウェルシュ菌による食中毒が起きやすいのは「カレーやシチューなどとろみのある料理を大鍋で作った時」だという。筑前煮や煮込みハンバーグなどでも起こる。

ウェルシュ菌の中には「芽胞(がほう)」という殻のような状態になるものがある。熱に強い芽胞は、100度で60分間熱しても死滅しないとされる。そのため、調理の際に煮沸してもウェルシュ菌が残り、その後増殖して食中毒を引き起こす可能性がある。

常温で保存し、温度が55度程度まで下がってくると芽胞から新しい芽が出て菌が増殖し始める。特に43~45度で急速に増える。料理にとろみがついていたり、量が多かったりすると、温度はゆっくり下がるため、菌が増殖する時間も長くなる。

飲食店やイベントで大量に調理した時に食中毒が発生しやすく、2014年には京都市の業者が製造したキーマカレーの弁当を食べ、900人が食中毒症状を訴えた。

ウェルシュ菌による食中毒の症状は腹痛や下痢など。ほとんどの場合、発症後1~2日で回復するという。ただ、病気などで免疫力が低下していると、まれに重症化することもある。

■常温放置せず冷蔵を

厚生労働省へ報告があった2016年のウェルシュ菌による食中毒は31件。患者数は計1411人にのぼる。31件の事故を発生月別でみると、4月と5月に計7件、10月と11月に計9件が起きている。細菌性の食中毒は一般的に夏に多いが、ウェルシュ菌は春や秋の発生が目立つ。

では、どうすれば防げるのか。

「一番の予防法は、調理後すぐに食べること」と栗田さんは言う。家庭でも注意が必要だ。カレーなどは一晩おくとおいしいとも言われるが、保存の仕方によってはウェルシュ菌が繁殖してしまう。

ポイントは、一度に作りすぎないこと。作りおきする場合は、常温で長時間放置せず、容器に小分けにし、冷蔵庫や冷凍庫で10度以下に冷やして保存する。料理が早く冷めるよう、小分けする容器は底の浅いものがいい。ウェルシュ菌は酸素が苦手な嫌気性菌のため、容器に移し替える際に、料理を混ぜて空気に触れさせるとより効果的だという。

作りおきしたものを食べる際には、ムラなく加熱できるよう、鍋に移し替えた上でよくかき混ぜながら全体にしっかり火を通す。ウェルシュ菌には熱に強い芽胞をつくるものもあるが、75度で1分ほど加熱すれば死滅するものもある。

栗田さんは「菌の数を少なくすることで食中毒の防止につながる」と話す。(鈴木友里子、藤田さつき)

 

〜引用終わり。

 

・・・いかがでしょう?

食中毒の「毒」とは「毒素」の毒。アーユルヴェーダでいうアーマです。作りおきしたカレーを食べることは、体内にもこのアーマを溜めて不調を起こしやすくするのです。記事に添付されている図を見ると、カレー同様に煮物も食中毒の原因となりやすく、次いで肉の煮込み、シチュー類、ローストビーフ、肉じゃががそれに続きます。

カレーはスパイスを多用するゆえ、それが防腐剤の役目をして腐りにくいという印象をお持ちの方は多いと思います。かつては私もそうでした。しかし、アーユルヴェーダの考え方を知ってからは、できるだけ新鮮なものを新鮮なうちに食べるように心がけています。

これから気温が上昇し始める季節。それは人にとっても快適ですが、ウェルシュ菌が繁殖しやすい環境ともいえます。

あなたもぜひ私と一緒に、「一晩寝かせたカレーは食べてはいけない!」をスローガンに、ご家庭において、また職場において食中毒の予防とインド医学の知恵に習った生命力の活性化に努めようではありませんか。

 

 

 

●図は朝日新聞デジタルニュースのサイトから

http://www.asahi.com/articles/ASK463CMDK46UTFL002.html

 

 

 

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