食事において気をつけたい3つのこと

食と健康

 

今日はちょっと食事について書いてみたい気分です。

「良い食事」というものを考えた場合、必要な栄養素を摂るだけではなく、食べるタイミングというのが重要です。内臓を休ませるという意味でも一日の中で空腹を感じる時間を持つことは大切ですし、朝起きてすぐに栄養価の高い食べ物を大量に食べるというのもカラダにとってはあまり良いことではありません。

食べたいと感じる場合は別ですが、「朝食を抜いてはいけない」と頭で考えて、それほど食欲もわかないのに食べるというのが一番良くありません。本当は朝食を抜いたからといってカラダがダメージを受けるなんてことはないのですから。なぜなら、カラダは朝から食事を摂るようにはつくられていないのだから。

私なんか思うところあって、朝ごはんは抜いて白湯を飲んだり、場合によっては梅醤番茶を1杯飲んでよしとしてます。冬の間は必要性を感じる時は朝食を摂ることもありますが、基本は一日2食で十分足りてます。これには賛否両論あるとは思いますが、ひとまずは私の考えを述べてみたいと思います。




■午前中は「排泄」のための時間です

 カラダの一日にはリズムがあって、から正午までは「排泄」のための時間です。それゆえ、この時間帯にたっぷり栄養を摂るというのはあり得ないのです。どんぶり飯や分厚いステーキ、ましてや添加物たっぷりの加工食品を摂るなんて言語道断なのです!トップ画にあるようなコンチネンタルブレックファーストを気取ってスクランブルエッグにトースト、それに脂たっぷりの焼きベーコンなんてまるで正気の沙汰じゃない!(笑)

これはもちろん私のオリジナルのコンセプトというわけではなくてインドの伝統医学アユル・ヴェーダの教えにのっとった考え方なのです。もちろん、育ち盛りの子供達や肉体労働に従事されていらっしゃる方などは朝食をしっかり摂るべきだし、たまに美味しいパンを食べたからといって、すぐさま体調が悪くなるわけではありません。私もホテルに宿泊した時などはコンチネンタルブレックファーストは喜んでいただきます。しかし、先のような食事を毎日の習慣にしてしまうと色々問題が起こるリスクは高まると思われるのです。

朝食抜きで午前中を排泄にあてる生活リズムは、とっくに成長期を過ぎ、もうすぐ齢半世紀にならんとする私自身の心身にはぴったりくるし、理にかなっていると感じるので、ずっと続けているのです。

でも、もしどうしても何か食べなければという人には、新鮮な果物と野菜を召し上がることをオススメします。ただし、質の悪い野菜や果物ではうまくありません。農薬たっぷり、防カビ剤や防腐剤を大量に使用したような輸入作物はできれば避けたいものです。健全な作物が手に入ればいうことありません。基本、量は好きなだけ食べても良いですが、野菜も果物も両手にのる量くらいが美味しく食べられる適量だと思います。

 

■朝食べたいのなら、野菜と果物

朝、果物を食べておくと昼までのエネルギーはその果物で十分補うことができます。果物の持つ糖分(果糖)はカラダの中では他の糖とは異なるプロセスをへて働きます。砂糖やショ糖などは分解が行われてブドウ糖になってから血中に取り込まれるのですが、果糖の場合はそのままダイレクトに肝臓に運ばれて代謝が始まるという特殊な経路をたどるのです。それゆえ、他の糖とは別のエネルギー系統を利用するのでエネルギーが長持ちするのです。

ブドウ糖は小腸から吸収された後、血中に入り、血糖値が上がりますが、その後、インスリンが膵臓から分泌されることで血糖値を下げ、全身の細胞に運ばれてエネルギーとして利用され、余った分は中性脂肪となります。一方、果糖は、ほぼ肝臓で代謝され、インスリンを必要としないので血糖値を上げません。(しかし、果糖も過剰に摂れば肥満のリスクがありますよ!)

朝、野菜や果物だけという食生活を続けると、排泄がスムーズになって脳の働きが良くなり、カラダが非常に軽くなります。そうした食生活が続くと朝食はなんとなく食べたくなくなるものなんです。その方がスッキリして調子良いのがわかるからね。ただ、季節や体質を考えずにキリキリに冷えた生野菜や生ジュースばかり続くと特に女性などは冷え性を招きますから注意してくださいね。

 

■昼は炭水化物、夜はタンパク質を中心に!

では、お昼以降は何を食べれば良いかということですが、基本、昼は炭水化物夜はタンパク質を中心に食べるのが良いと思います。

糖質制限ブームが言われて久しいですが、昼にはご飯などでしっかりと炭水化物を摂るべきと思います。日中は午前中よりも活動的にならざるをえないため、昼食でしっかりエネルギーを補給しておく必要があるのです。白米以外に、玄米やお蕎麦は栄養価が高いのでオススメです。一方、パスタやパンなどの精製された小麦粉から作られたものは糖質も高く、肥満の原因ともなるため食べ過ぎには注意が必要です。

夜は寝ている間にカラダの修復が行われるため、その材料となるタンパク質が重要になるのです。魚などの魚介類や、納豆、豆腐などの大豆製品からもタンパク質を摂取することができます。ちなみに牛肉、豚肉、鶏肉などからもタンパク質を摂取できますが、食べ過ぎると腸内の悪玉菌を増やしてしまう恐れがあるので気をつけたいもの。

 

■お寿司は時々少量をいただく

あと、大切なのが食べ合わせ。動物性タンパク質と炭水化物はできれば一緒に取らない方が良いです。なぜなら、炭水化物を消化分解する消化液と、動物性タンパク質を消化分解する消化液は異なるから。私たちの消化器官は、性質の異なるものを同時に消化するのが本来は苦手なんです。

動物性タンパク質食品の例をあげれば、肉、魚、卵、牛乳、乳製品など。これらを分解するには、酸性の消化液が必要です。一方、炭水化物食品といえば、ご飯、パン、麺、パスタ、芋類などです。これらを分解するには、アルカリ性の消化液が必要になります。お腹の中で酸性とアルカリ性の消化液が同時に混ざり合えば、当然、中性になってしまい、食べたものが十分消化されずに腸になだれ込んでしまうわけなのです。

あなたは、ステーキとご飯を一緒に食べた後、疲労を感じたり、お腹が重くなった経験はありませんか?これこそ、2種類の消化液が混ざり合い、中和して食べ物がうまく消化されずに、胃の中で腐敗してしまうためなんです。

食べ物の消化は、ジョギングよりもエネルギーを消耗させる活動と言われます。手当たり次第に消化の悪い食べ物を入れられた胃は悲鳴を上げてしまいます。そして胃の中に8~10時間もとどまることになります。 本来、食べ物が胃の中にとどまる理想の時間は3時間程度。めざすべきは、効率のいい消化であり、そのためには、食べ物の組み合せ大切なのです

 動物性タンパク質と炭水化物が一緒になっている食べ物の代表といえばお寿司。もちろん、たまに食べたからってどうということはありません。しかし、満腹になるまで食べてしまうと、消化の悪さに加えて過食の害がプラスされるため、体調を悪くする原因となってしまいます。お寿司は、慶事があった時に少量いただくというのが正しいでしょう。「お寿司」っていうくらいですからね。

 

■食べ合わせについて考える

食べ合わせの悪い例としては、牛肉と豚肉、それに魚と鶏肉というのも感心しません。なぜなら、それぞれのタンパク質の組成が全く異なるものだからなんです。考えてみれば当たり前のことではあります。牛は豚ではないし、魚は鶏ではありませんから。違うタンパク質を同時に取り込んでしまっては、カラダの消化器官のほうで反発が起こってしまいます。

色々お話しましたが、あまりに細部にこだわりすぎるのも食べる行為をつまらなくしてしまいます。ただ、誰でも意識すればできるポイントをおさえておいて、それに準じた食生活を心がけることは心身ともに健康に過ごすための大きな力となります。お話しした要点は次の通り。チェックし参考にしていただけたら嬉しいです。

 

●食事を摂るタイミングと内容を考えること

●炭水化物と動物性タンパク質を合わせて摂りすぎない

●異種の動物性タンパク質同士を合わせて摂らない

 

心ウキウキの春。美味しく食べて健やかな毎日をお過ごしください。

 

 

 

🌟 食は様々な角度から眺めてみるべきテーマです。バイオ研究者から見た分子生化学的視点は私たちに多くのヒントを与えてくれます!肉はカラダに良いのか悪いのか?油や炭水化物は悪者なのか?健康食品は優れたものなのか?そうした問いの解答がここにあります!

「本当に健康になる食」はこれだ! バイオ研究者が調べた予防医学の全貌/メタ栄養学が明かす野菜の真実2015年版 (Parade books)

新品価格
¥1,620から
(2017/3/3 19:31時点)

にほんブログ村 健康ブログへ

★ついでにポチッとして頂けたらうれしいです。ありがとうございます。

にほんブログ

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました