謎の痛みはモートン病？

あなたは、これといって考えられる理由もないのに足の裏に痛みを感じたり、しびれを感じたりしたことがありませんか？

もし、あなたが30〜40歳くらいの女性で、普段、ハイヒールを履く機会が多く、つま先立ちをして痛みがあるようなら、それはひょっとして「モートン病」かもしれません。

■こんな症状ありませんか？■

原因不明の足の裏の痛みやしびれ。意外に疑われるのがモートン病です。そんな病気聞いたこともない、そうおっしゃる方も多いでしょう。モートン病とはモートン神経腫を発見したトーマス・G・モートンという医師の名に由来するれっきとした病名なのです。

特徴は、足の中指と薬指の付け根あたりが痛くなったり、しびれたりします。次に痛みを感じやすい場所は、人差指と中指の間であったり、どの指の間にも痛みを感じる場合があります。痛みは集中的に感じ、ひねられたり、鍼で刺されたような感じ、また電気が走るような感覚として捉えられることもあります。人によっては脳天まで響くような痛みがあると訴える方もあるようです。

男性もならないわけではありませんが、患者の90%が女性で、特に30〜40歳くらいの年代の女性に多く見られ、最近では20代の女性にも増えています。特に腫れたり赤くなったりなどの変化がないために大変分かりづらく、長く放置してしまう人もいます。症状が悪化してくると、足のバランスが悪くなり、膝痛や腰痛、肩こりなどの原因ともなります。あなたがもし、つま先立ちをして痛みがあるようなら大いにモートン病の可能性があるのです。

■なぜなるの？■

モートン病の原因については、実はまだはっきりと解明されてはいません。けれども、モートン病になる人というのは、いくつかの傾向を持っています。まず第一に、自分の足に合わないサイズの靴を履いている人。それにより常時足が圧迫されて、神経にまで負担をきたしてしまいます。特に幅が狭く先の尖った靴やハイヒールなどを履く機会の多い女性に起こりやすい傾向があるのです。

次に、外反母趾や扁平足など、他の足の症状や変形を持っている人もなりやすいです。足には構造的に見て３つのアーチがあるのはご存知ですか？

・内側縦アーチ（土踏まず）A-C

・横アーチ

・外側縦アーチ

これらのアーチが十分に機能することによって、足は私たちの体重を支える柱となり、上手に負荷を分散するクッションともなって、日常の生活や運動における私たちの複雑な活動をサポートしてくれているわけですが、足の変形やトラブルを抱える多くの人は、足の親指の付け根から小指にかけての横アーチか、土踏まずのアーチが正常でない可能性があるのです。

モートン病の原因もおそらくは、こうしたアーチの崩れによるものではないかと言われてはいるのですが、まだ本当のところはわからない謎の病なのです。症状自体が少しわかりにくい症状でもありますので、もし中指と薬指の付け根辺りの痛みが長く続くようなら、早めに整形外科で診断してもらいましょう。

■どう対処すれば良いの？■

①自分の足に合った靴を履きましょう。

ハイヒールや窮屈なシューズを長く着用していると、前足部や足指を圧迫してしまいます。その結果、中足骨の幅が狭まり、滑液包と呼ばれるクッションが刺激され、炎症を起こして指神経を圧迫します。ハイヒールやパンプスなどのかかとの高い靴の使用をやめ、自分の足に合った靴を履き、安静にするよう心がけましょう。

②足の骨や筋肉にかかるアンバランスな負荷をインソールで補正しましょう。

足にかかる負荷の状態は人それぞれですが、インソールなどによって補正することで改善される例もあります。整形外科によっては手術を勧めることもありますが、術後、約２割の患者さんは全く状態に改善が見られなかったか逆に悪化してしまうケースもあるようですし、改善が見られた患者さんの中にもしばらくして痛みが再発する方もあるようです。可能であれば、カラダに負担をかけない方法を選びたいですよね。

③普段の生活で足に負担をかけないようにし、少しずつ足を鍛える。

今回のポイントは実はここです。私自身は、モートン病の臨床例はないのですが、前回お伝えした足半を履くことで、先にあげた足の３つのアーチが正常化し、足のトラブルが改善、もしくは完治する例は多いのです。外反母趾を持っているクライアントさんも変形が進まず、痛みもかなり軽減するようです。

モートン病の有無にかかわらず、足が正常なアーチを保つことと良い姿勢というのは健康の土台です。その土台を整える上でも足半はオススメです。

そんな足半を自分で手作りする教室を来月開催いたします！詳細は以下の通り。今回の記事をきっかけにもっと足の健康について意識される方が増えてくれると良いなと思います。