マクロビオティックには、さまざまな「望診法」なるものがあり、その時々の心身の状態を客観的にとらえ、病気の予防やさらなる健康改善のために活用することができます。
顔色や皮膚の状態から情報を読み取ることは基本でありますが、私がマクロビオティック(以下、マクロ)の望診法と出会って一番驚いたのは「筆跡」から診断する方法があるということでした。
確かに、文章や文字のカタチというものは、その書き手の体調や精神の状態が反映されているに違いありません。しかし、文章のような何気ない日常で生み出されるものさえも「観察」の対象としてしまうところに、マクロの奥深さと面白さを感じたことを昨日のことのように思い出します。
筆跡で心身の状態を判断するためには、公的な仕事上の手紙よりも個人的な手紙を調べるようにしたほうが、より書き手の状態を正確に診ることができます。今回は、その筆跡による診断の手順とポイントについてお伝えしたいと思います。
まず、最初に筆跡の全体的な雰囲気を診ます。
見て、楽しい感じがするか?
読みやすい筆跡か?読みにくい筆跡か?
そして、徐々に細かく見ていきます。
字の向きが右上がりか?左上がりか?
これにより、自分の今の状態がわかるんです。
ご存知でしたか?
ネット上で分かりやすい例を見つけたので、これを参考にお話をすすめましょう。
これは筆跡学についての解釈と実際の文字のクセを表したものです。こちらのブロガーさんは次のように書かれています。
ここから引用〜
①この型の字を書く人は、流れに対して逆らわず順応していけるタイプです。
会社やその他の集団の中でも、組織の一員として誠実に与えられた仕事に従事できる資質を持っています。②この型の字を書く人は、流れに逆らうタイプ。
世の中を冷ややかに見たり、体制に巻き込まれることを嫌う評論家や批評家に多い筆相です。へそ曲がりの傾向もあります。③この型の字を書く人は、几帳面なマス目文字を書く人によく見られますが、一般的にはノンポリ派。「どっちでもいいよ」と冷めてるタイプです。これは社会に対する関心の低さを示す特徴で、小・中学生は水平字を書く人は目立たない平凡な人が多いようです。
〜引用終わり
マクロビオティックでは、こうした筆跡学の解釈とは異なり、
①のような文字の右側が上がっているタイプを「陽性」と診ます。陽性とは、思考よりも行動を重んじて積極的に動くタイプで、仕事もバリバリとこなします。問題や失敗があってもクヨクヨせずに前へ前へと向かいます。少々、せっかちで、落ち着きや思慮深さにかけてしまうところがあります。多くの陽性タイプは、書く時のリズムを心拍に合わせます。
②のような文字の左側が上がっているタイプを「陰性」と診ます。陰性とは、行動よりも精神活動を重んじ、理想的、空想的な思考を得意とします。思慮深さやアイデアには優れているのですが、消極的で実際的な行動にうつせないところがあります。問題や失敗があるとふさぎこんでしまったり、いつまでもクヨクヨしてしまうところがあります。多くの陰性タイプは、書く時のリズムを呼吸に合わせます。
③のようなタイプは、筆跡学では「ノンポリで平凡な人」と見るようですが、マクロ的には中庸でバランスのとれている人と診ます。
子供などは、陽性過ぎて①のように右上がりの字を書く場合が多く、逆に陰性である女性は②のように左上がりの字を書く場合が多いと診ます。
また、文字そのものについて言えば、上向きの線は陰性であり、下向きの線は陽性。そして、タテ向きの筆使いは陰性で、ヨコ向きの筆使いは陽性と診ます。
私たちが文章を書こうとする時には、まず「書こう」という意識(陰性)が発生し、続いて「書く」という意志と行為(陽性)が起こります。これらは相補的な関係で常に裏表、いつだってセットになって私たちの活動を支えています。どちらが良い、悪いということではありません。私たち人類が「男」と「女」という異なるふたつの種により成り立ち、存続していることにも似ています。
今はデジタルの時代で、誰もがキーを叩けば、同じようなフォントで情報や意志を伝え合うことができるようになりました。しかし、これは望診法から言っても、筆跡学から言っても、人間がどんどん無個性化している傾向にあると言えるのではないでしょうか。
こんな時代だからこそ、たまには筆をとり、自分の文字で手紙を書いてみる。
その文字から自分を見つめてみる。
「今の自分は陽性に偏り過ぎていないかな?」
「いや、いや、少し陰性よりかもしれないぞ。中庸に戻さなきゃ」
・・・なんてことをあれこれ考えながら、日々の自分のバランシングの参考にしてみる。
すると、今まで感じられなかったものが感じられるようになったり、自分の創り出すものすべて、周囲を取り巻くものすべてが、ある種の「波長」と固有の「色」を持っていることを理解できるようになります。
そうして自分の創り出すものが、少しでも、自身と世の中の「調和」に向かう助けとなるように生きること。
・・・それが、私の考えるマクロビオティックです。
まずは筆跡から、あなた自身を見つめてみませんか?
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