原爆と宇宙人①

宇宙意識

『はだしのゲン』と私

広島の原爆ドーム、そこは子どもの頃からずっと訪れてみたい場所の一つでした。広島と聞いてまず頭に浮かぶのは、漫画『はだしのゲン』。小学5年生の頃、漫画家になりたかった私は学級図書にあったこの作品と出会い、魂を激しく揺すぶられました。

作者の中沢啓治先生は、確かな画力と豊かな想像力で、原爆がもたらした惨禍と人々の深い悲しみを見事に表現されました。被爆者の苦しみと、戦争の悲惨さ、そしてどんな困難にも負けず逞しく生き抜こうとするゲンの健気さが伝わってきて、教室の片隅で何度も涙を拭いながらページを捲った少年の頃の自分を思い出します。

以来、テレビや新聞で原爆ドームの画像を見る度に胸が締め付けられるように感じ、いつかこの場所へお参りに伺いたいと思っていたのですが、今年その思いが叶いました。78年前のあの夏も、このように暑かったに違いないと思われる強烈な炎天下の中、その建物はありました。

目の前の実物が醸し出す空気

チェコの建築家ヤン・レツルの設計により建造され、市民に親しまれてきたこの建物。 原子爆弾はこの上空600mでさく裂したため、建物は一瞬のうちに大破・全焼し、館内にいた全員が即死しました。

実際に見るからこそ感じられる重い空気があり、胸がキリキリと締め付けられました。崩れ落ちた瓦礫の痕跡、建物の倒壊を防ぐために加えられた鉄筋の支柱、そして焼け焦げて枠だけが残った無残な天蓋の姿が当時の惨劇を伝えます。この物言わぬ建物が、原子爆弾がもたらすものとは何か?という問いを自らの姿をもって体現し、その静かな佇まいで訪れる者たちに訴えかけます。私もここに立ちながら、もしもあの日あの瞬間、自分がこの場所に存在していたとしたなら…と想像すると、大変悲しく、また恐ろしくなりました。

ドームのそばを流れる2本の川。これを見た時、『ゲン』のシーンが目に浮かび、胸が苦しくなり、いたたまれない気持ちになりました。この川では夥しい数の被爆者たちが水を求めて折り重なるようにして死んでいったのです。どんなに辛く悔しかったことでしょう。私は妻と原爆ドームの前で、しばし亡くなられた方たちに祈りを捧げ、世界平和を強く願いました。するとしばらくしてフッと胸のつかえが軽くなり、近くで遊ぶ子どもたちの声が聞こえてきました。

『はだしのゲン』が伝えたかったもの

原爆ドームの南側には、平和記念公園が開設されていて慰霊のモニュメントや資料館が点在しています。その中に韓国人の慰霊碑を見つけました。原爆が投下された当時、広島県には約10万人の韓国人が暮らしており、原子爆弾の犠牲者となった広島市民 20 万人のうち1 割は韓国人だったそうです。ほかにアメリカ人捕虜も11人収監されていて、1人残らず原爆によって亡くなったとのこと。

原子爆弾の被害者は日本人だけではありません。『はだしのゲン』の中にも、原爆の被害に遭って亡くなったアメリカ人捕虜の死体に家族を亡くした老婆が石を投げつけるシーンが登場します。ここで表現されているのは人間のもつ差別意識の醜さです。中沢先生が真に憎んでいたのは、敵国アメリカではなく、原爆であり、それを容認する戦争であり、私たちの心の中に巣食う差別意識なのです。

中沢先生が広島で被爆したのは小学一年生の時。先生は爆心地から少し離れた学校の校門にいました。しかしコンクリート塀が3千度の熱線を防いだおかげで奇跡的に無事でした。けれども、お父さん、お姉さん、弟さんが火に焼かれて亡くなりました。さらに4か月後、原爆投下の日に生まれた妹さんが栄養失調で命を落とします。

中沢啓治先生が「原爆」を描いた理由

生きるのに必死の生活の中、先生の唯一の娯楽が漫画でした。先生は小学3年生で漫画家になると誓い、24歳でデビューします。しかし、すぐに原爆をテーマに作品を描いたわけではありません。「原爆」と聞いただけで腐乱した人々の姿を思い出し、辛くなっては原爆から逃げていたのです。

ところが、原爆後遺症に苦しみながらも一生懸命働き育ててくれたお母さんが亡くなりました。火葬場で遺骨を拾おうとするといくら探してもあるはずの骨がなく、先生は「放射能という奴は、大切なおふくろの骨まで奪っていきやがるのか!」と怒りに震えました。そしてその時、漫画の中で徹底的に戦争と原爆の実態を描いて復讐してやろう!と決心されたのでした。

戦争の裏側にあるもの

しかし、あの終戦から78年が経った今年、広島市の平和教育副教材から『はだしのゲン』が削除されたというニュースが耳に飛び込んできました。なぜあの名作が削除されたのでしょう?私はここに強い政治的意図を感じます。最近の日本の政治には人間的な感情を感じません。原爆投下だってそうです。血の通った人間ならば、いくら敵国とはいえ、罪のない民間人を標的に無差別大量殺戮などできるわけがありません。では、なぜアメリカはそれができたのか?私たち人間とは異なる思考や感覚があるからです。

戦争だけではありません。人類が今まで創造してきた文明に始まり、現代における国家運営、国際関係、政治経済、科学技術、医療、教育の分野に至るまで、実は地球外生命体の関与があるとボクは見ています。これは何も私一人の戯言ではありません。2020年にはイスラエル元国防省宇宙局長が正式に「人類は以前から銀河連合とコンタクトしている」と発表しています。

いささか本ブログのテーマである「健康」とはかけ離れた内容になってしまいますが、次回もこの原爆と地球外生命体との関係について少し掘り下げて書いてみたいと思います。

健康を哲学する治療家noahnoahでした。それでは皆さん、ごきげんよう!

 

⭐️ 今だからこそ全国民に読んでいただきたい名作『はだしのゲン』。作者の中沢啓治先生はこの作品で戦争と原爆についての思いをすべて描き尽くしたと、生前語られた。先生の思いがいっぱいに詰まった物語。今の時代を生きる日本人の未来のあるべき姿がこの作品から立ち上る。

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