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Book

一番気になる作家

新作が出る度に手に取ってしまう作家がいる。窪美澄だ。数年前、書店でふとタイトルに惹かれて購入したのがデビュー作『ふがいない僕は空を見た』だった。 美しい装丁とは裏腹にかなり衝撃的なセックスシーンから始まる。常々、奥に隠れた性欲は男性よりも女性の方が勝っていると思うのだが、それを証明するかのようなどぎつい描写に驚かされた。 しかし、単なるポルノ小説で終わらないのは、妊娠・出産という女性の生理を性行為 […]

メメント・モリ

今まで出会った本の中で最も強く印象に残るのは何か?と訊かれたら私は迷わず藤原新也の『メメント・モリ』をあげるだろう。 写真家である藤原が旅して撮った作品に短いキャプションが添えられた写真集である。10代の頃、ある女友達が「これは貴方に必要な本」と言って貸してくれた。 メメント・モリとはラテン語で「死を想え」という意味。ページを捲った瞬間、魂を掴まれた。 人の死体を喰らう二匹の野良犬と一羽の鴉の写真 […]

栞猫

私は一匹の猫を飼っている。餌は必要ない。散歩にも行かない。気まぐれにジャレつくこともない。 にも関わらず、私が必要とする時にはいつだって正確に目的の場所へと導いてくれる。大変優れた猫である。 猫は全身が白い毛で覆われ、額にハの字の黒い斑点がある。まるで鬼のように顔つきが険しく、いかにも門番という雰囲気を湛えている為「般若」と呼ぶことにした。 般若を拾った場所は、BOOKOFF中の島店。そこで購入し […]

気がつけば、ハルキスト

長い間、村上春樹が苦手だった。ハルキストなんて軽蔑していた。好きな作品があるにも関わらず、だ。しかし、そんな私が転向を余儀なくされた。 先日、蔵書整理をしていて読み忘れの一冊を見つけた。『職業としての小説家』。村上氏がなぜ作家になるに至ったかを書いたエッセイだ。 最初の数ページで引き込まれ、整理そっちのけで読み入ってしまった。 私は完全に彼を誤解していた。インテリで苦労知らずのお坊ちゃんだと思って […]