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話題作『怪物』を観た

話題作『怪物』を観た

昨夜、仕事を終えた私は車を飛ばし、気になっていた映画のレイトショーを観に行った。カンヌで脚本賞を受賞した是枝裕和監督の『怪物』。普段観る作品は役者で決める事の多い私だが、北野武監督作品と是枝監督の作品だけは可能な限り観るようにしている。

物語はシングルマザーの息子が学校でいじめられているかもしれない、というところから始まる。何の予備知識もなく観始めたのだが、安藤サクラの演技に惹きつけられながら、教師にいじめられている子供の母親の気持ちに共感した。ただ、いじめている側らしい担任役の瑛太の演技があまりにヘタなのが気になり、「完全に監督のミスキャストじゅないか」と不満を感じながら観続けていたところ、作品後半になってそれが見事に裏切られた。

後半は別視点からの話を挟みながらいじめ問題の本質が徐々に明らかになっていくのだが、展開が見事だった。瑛太演じる教師は事情があって自分の本意ではない態度を学校側から強要されていたのだ。ここで役者としての彼の評価が私の中で爆上がりした。

息つく隙なくラストまでたたみかけるようなストーリー展開、次々に明かされる真実。そして印象的な映像と音楽。是枝監督は宮沢賢治のファンであると以前何かで読んだが、賢治へのオマージュかと感じさせるシーンはとても美しかった。そして何より子役が二人とも素晴らしい。

見終わった瞬間、私なりにタイトルが『怪物』である理由がわかった。本編に一度も怪物は登場しない。それはなぜか?怪物とは私たち一人ひとりの心の中に棲む先入観であり固定観念なのだ。それは知らぬ間に肥大化し、他者の存在を脅かす。

敬愛していた坂本龍一の遺作である事も含め、私の中で生涯忘れ得ぬ印象深い一作となった。

 

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