話芸の神様・上岡龍太郎さん、逝く
あの上岡龍太郎さんが亡くなった。81歳だった。人気絶頂の真っ只中、自らの芸人としての幕引きを決め、突然芸能界を去って行った上岡さん。
引退後20年以上の時を経ても、あの神がかった話芸ははっきりと思い出せる。私が神と崇める話芸の達人は2人いるが、東は立川談志、そして西はもちろん上岡龍太郎だった。
上岡さんの喋りは、リズム感と耳触りが良く安心して聞いていられたし、聞いた後には気分がすっきりした。毒がしっかり含まれているにも関わらず、対象となる相手のとどめを刺さない優しさも持ち合わせていた。そのバランスが見事だった。
「芸は一流、人気は二流、ギャラは三流」が決めセリフだったけれど、ルックスと佇まいはいつだってスマートで超一流、兎に角ハンサムな芸人だった。
今、YouTubeで上岡さんの映像を改めて見ても決して古くない。変わらず感動がある。何と成熟した大人で、それでいて軽妙洒脱なんだ。とにかくカッコ良い。
そんな上岡さんがなぜ人気絶頂の最中に突如引退したのか?
その理由が、親しかった元弟子宛てに出した手紙に書かれていたのをある番組で紹介していた。それを知った私は思わず唸った。
「自分の芸の質が落ちているのに皆がもてはやすのが嫌になったから」
まさに上岡美学、ここに完結だ。
上岡さん、今まで楽しませて下さり本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈り致します。
⭐️ 上岡龍太郎さんのあらゆる話芸を網羅した本書は上岡ファンにとっては豪華保存版となるだろう。ラジオ、漫談、講談、独演会、そしてテレビで彼が見せてくれた話芸の数々が、活字としてここに蘇る!知的小理屈と毒舌、そして話芸のリズム。これこそが上岡龍太郎のスタンダップコメディ芸。唯一無二の凄さ。才能のほと走りを活字を通して再び感じることができる!
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