人間心理の原点

あの戦艦大和の艦長だった山本五十六の有名な言葉に次のようなものがある。

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」

ご存知の方も多いと思うが、実はその後の続きがある。

「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」

これはまさに、人間真理の原点であり、リーダーの心得そのものと言えるのではないか。下の者たちの話をよく聞き、そしてそれを認め、任せることによって彼らの中に自主性が生まれる。人は「やらされている」と感じれば感じるほど、やる気はなくなってしまう。また、部下や周りに感謝するとは、彼らの後姿にそっと手を合わせる姿勢に他ならない。

それについて現パナソニック創業者・松下幸之助は次のように言っている。

「客が食べ終わって出て行く後ろ姿に、心底ありがたく手を合わせて拝むような心持ち、そんな心持ちのうどん屋さんは、必ず成功するのです。そして、お客様だけでなく、一緒に働く仲間にも手を合わせることが大事なんです」

私もこれを知ってから、施術を終え、会計を済ませて帰られるクライアント様の背中に向かって心の中で手を合わせ、感謝の気持ちと共にその方の健康と幸いを祈らせて頂くようにしている。

⭐️ 言葉には生命が宿る。男の中の男、戦艦大和艦長・山本五十六。人間としても生涯一流であった彼の発した数多くの名言が、時を超えて現代を生きる私たちの心に響く。今、何か問題を抱え悩んでいる人には希望の光となるに違いない。