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案外豊かな日本の食糧事情

案外豊かな日本の食糧事情

エコノミストの調査によれば、食料安全保障の観点からみて日本は世界6位の優秀な食糧環境にあるらしい。ちなみに1位はフィンランド。

これは食料の値ごろ感、入手のしやすさ、品質・安全性、持続性・適応の4分野、68項目を100点満点で数値化し、ランク付けしたもので何も食料を自国で生産しなくても、貿易で確保できれば食料安保上の問題はないとして、自給率に関連した項目は含まれていない。

以前読んだ『日本は世界5位の農業大国』という本があるのだが、それによれば、一国の特定産業の実力を評価する世界標準がマーケットの規模である事からして農業の実力を示す指標は「農業生産額」であるはずで、日本は、中国・アメリカ・インド・ブラジルに次ぐ世界5位の農業大国」となるのだ。(2012年当時)

ところが食料自給率をカロリーベースで計算している国は、世界的にみると日本と日本の影響を受けた韓国だけで、日本でも1983年までは生産額ベースで計算していた。さらにカロリーベース食料自給率という指標を国策に用いているのは日本だけで、比較のために示される主要先進国の自給率も各国が算出・公表したものではなく、農林水産省の官僚がFAOの統計から導いたものにすぎず、計算根拠も未公開。

食料自給率の低さばかりが指摘される日本の食糧事情ではある。食糧危機に至る可能性だって拭いきれない。が、新しい視点を持って眺める必要もあると感じている。

 

 ⭐️ 日本は食料自給率が低い、日本の農業は弱いと思い込んでいる人はきっと多いはず。かつては私もそのうちの一人でした。けれども視点は複数持った方が良い。本書を読んでから、日本の農業に対する見方が変わりました!

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