テフロン加工フライパンの憂鬱
私は、もったいない教の信者である。祖父から教えられた「ものは大切にしなければならない」「簡単に捨ててはならない」という思想が骨の髄まで染み込んでいる。
しかし、わが家には十数年前から使わずに放置されているテフロン加工のフライパンがある。調理に使えば、焦げつかないし、油の使用も少量で済む為、これを利用しない手はあるまい。けれど以前空焚きをした際、発生した臭いの毒々しさにただならぬものを感じ、使うのをやめた。
先頃、オーストラリアの大学の研究グループがこのテフロンのフライパンから放出されるプラスチックの量を調査し、その研究結果を発表した。テフロン加工の鍋の表面に小さなひび割れが1つできただけで、約9100個のプラスチック粒子が放出されるのだという。1回の実験では割れたコーティングからなんと230万個の粒子が発生したのだ。人はそれを空気中から吸い込む事になる。
そもそもテフロンとは、フッ素樹脂の商品だ。炭素とフッ素を含む合成ポリマーで、最も広く使用されている化学物質の1つ。しかもこれは環境中で分解されない。数世代にわたり持続的な問題を残すことから、「フォーエバーケミカル(永久に残る化学物質)」と呼ばれる。これまでの研究でも、使用により免疫力の低下、ホルモンの乱れ、がんのリスク増加など、いくつかの健康障害に関係していると言われてきた。
この度、先の研究結果を受けて決心がついた。もったいない教を脱会しようと思う。フライパンは来週の燃えないゴミの日に出す。
天国のおじいちゃん、ごめんなさい。私はこれから自分自身の直感を教祖にして生きたいと思います。
⭐️ そうだ!テフロンがダメならセラミックコーティングがあるではないか!セラミックコーティングの長所は、テフロン加工に比べて安全な素材である事。そして耐食性も強く、高温にも強い!アルミだけのフライパンは酸に弱い。 テフロン加工は素材を入れっぱなしにしておくと汚れが染み入り焦げ付きやすくなる。 その点、セラミックは入れっぱなしでも何ら問題がない!
価格:13,794円 |
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