亀と暮らす

まさか自分がペットを飼うことになるとは思わなかった。しかも、全長23センチもあるミシシッピアカミミガメを飼うことになるとは。

わが家は家庭の事情から長く動物を飼うことができずにいた。しかし、13年前に長男が懇願したことから亀を飼うのを許可した。なんでも中学のクラス担任が子亀の頃から飼っていたのが大きくなり過ぎ、クラスで代わりに飼ってくれる子がいないか挙手を求めたところ、全く手が挙がらず、担任と亀を可哀想に思った長男が自ら飼育をかって出たのだ。

13年間餌やりを怠らず飼育を続けていた息子だったがこの春から家を出て一人暮らしを始めた為、飼育は妻へとバトンタッチされた。

亀には全く関心のない私だったが、先日、息子の部屋にポツリ置かれた水槽に寂しげに佇む亀を見て不憫に思い、餌をやったところ、これが思いのほか可愛い。今では私が飼育係となり、毎日水を換え、世話している。今、名前を考えているところだ。

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