ウールな季節
暗く寒い冬が嫌いという人が周りには多いのだが、冬ならではの楽しみを持てば良いのに、と思う。
私は楽しみを持ってから冬が待ち遠しくなった。その楽しみとは「ウールのセーター」を着る事。
若い頃は良さが分からなかった。あんなチクチクするもの、なぜ親は無理に着せるのだろうと思っていた。ところが成人してから、自分のお金で上質なセーターを1枚購入してその暖かさと軽さに大満足。冬の定番衣料となった。良いウールはチクチクしないのだ。
ウールは素晴らしい。冬暖かく夏涼しい上、湿気を吸湿し放湿する、汗冷えしないから汚れにくく匂わない、形崩れしにくい上、燃えにくい。
案外知られてないのは、その抗菌と消臭効果だ。繊維表面はエピキューティクルと言う膜で覆われており、油脂を弾き汚れにくい。さらにウールは羊の皮膚が変化したもので菌が侵入するとそれを無害にする免疫機能を持っている。天然の抗菌繊維なのだ。
今やウールのセーターだけで10枚以上は持っている。休みの日はどれを着るか迷ってワクワクする。
⭐️ オーガニック製品普及の波はウールにも及んでいる。天然繊維というイメージの強いウールだが、実は羊の飼育から一枚のセーターができるまでの間に大量の化学薬品が使われている事実を知らない人は多い。可能であればセーターも殺虫剤などを使わないオーガニックウールが原料のものを愛用したい。オーガニックな羊の飼育とは、羊を遺伝子組み換えの肥料や、有害な薬品を使用せずに育てることで、それは羊のみならず、羊毛を使用する人間や動物、牧場や周りの環境汚染を防ぐことにもつながる。刈り取った羊毛の処理においても大量の化学薬品が使用される。製品になるまでの過程が見えるこのセーターのような製品が世のスタンダードになることを切に望んでいる。
価格:13,200円 |
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