長所を伸ばす
- 2015.04.23
- より良く生きる
- ソリューションフォーカス, 痛みをとる, 長所を伸ばす
ある調査によれば、人間は大小合わせれば、一日平均70回は不平不満を言う生き物だそうです。
不満とは、「あいつのせいで、これが失敗したんだ」とか、「あれがないからいつまでたっても幸せになれないんだ」とか思うこと。
「わたしが悪いから、こうなってしまったんだ」
こう思うのは、反省。原因が自分にあったと認められることを反省といいます。
世の中、不満ばかりこぼしていても問題が解決しないのは、明らかです。機械やコンピュータならば、原因を見つけて、そこを修理してしまえば問題は解決しますが、人間の社会は原因を見つけても解決しないことのほうが多いんじゃないでしょうか。
現代社会における不満は、殆どが人間関係。不満を持っていてもどうしようもないことのほうが多いわけです。
では、不満を感じた時、あなたならどうしますか?
脳科学のテクニックのひとつに「ソリューション・フォーカス」というのがあります。
これは、脳をプラスのほうへと働かせる手法です。
この手法では、ひとまず問題は無視されます。代わりにうまくいっている点に着目して、どうすればもっとより良い状況が達成できるかを考えるのです。マイナス要因は分析せずにおいといて、プラスになることを伸ばすのです。
実際に、不満の多くは他者や社会が関係していて自分ひとりのチカラでは変えられないことのほうが多いです。ならば、自分が関与できるものを探そうということです。
「得意を伸ばす」というやつですね。
これは、さまざまなことに応用可能です。例えば、カラダに痛みを感じる時。
私は、ふだんの仕事でこの考え方を活用しています。例えば、首が痛くて動かない方が患者さんでいらしたとします。その時、動きをよく観察します。
●右には向けるけれど、左には痛くて向けないケース。
①こういう場合、左に向けないことはおいといて、楽に向ける右に向いてもらいます。そして、8秒ほどそのままキープしてもらいます。
②それから元の位置に戻し、再び楽に向ける右に向いてもらいます。そして、8秒キープしてまた戻す。
③これを4回ほど繰り返します。
④終わったら、2回、深呼吸してもらいます。
⑤その後、もう一度、最初にチェックした痛い左に向いてもらいます。
⑥あら不思議。大体8割くらいの方は痛かったほうを向くのが楽になっています。
⑦それを確認したら、最後にだめ押しで、もう一度だけ楽だった右をむいて8秒キープして終わります。
これが、逆のケースだったら逆に行います。もし、これを一通り行っても変化が出ない場合は、もう1クール行います。これで9割くらいの方は改善を実感できるし、一日数回自分で行えば治癒がぐっと早まります。
プラスもマイナスも必要があってこの世に存在するもの。片方を否定したってどうしようもありません。ならば、プラスにもっと光を当てようというわけです。
この操法を行うと、行う前よりももっと可動域が広がって、体の動きもイキイキし始めます。
こうなると、「マイナス要因があったことによって、今がより良くなるのだ。」ということに気がつきます。
現在、この地球上に存在するあらゆるマイナスの問題は、地球がより良くなるための大切なきっかけであったのだ、と思考はここまで広がります。
この世の中のあらゆる事象は、仏教でいうところの「縁起」ですべてがつながっていますからね。
「プラスに光を当てる。」
これは、覚えておいてソンはないと思います。
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