砂キャンドルの作り方
10代の頃、ヒッピーに憧れていました。
何者にもおもねることのない自由さ。そして、創造性、ライフスタイル。そういったもののすべてに憧れをもっていたのです。私自身、アメリカの西海岸から始まった60年代のヒッピームーブメントにリアルタイムで接したわけではありませんが、ことあるごとにその時代の思想・ファッション・文学などには触れて刺激を頂いてきました。
ヒッピー的な生き方がやがて洗練されていくならば、それはこの世の中のシステムを変える力になるのではないかとの期待を抱きながら、私は青春時代を過ごしました。
ヒッピーというライフスタイルを選ぶことが、このマシーン化された資本主義経済の裏をかくという機会を得ることにつながるなんてことを本気で考えながら、私はそこに喜びを感じていたのです。
ヒッピーは、原則として、絶対どんなことがあっても、お店でプレゼントを買うなんてことはしません。すべてにおいて手作りするのです。せっかく神から頂いた創造する力を使わずにいるなんてもったいないではないですか。
なので、ヒッピーは、親しい友人が誕生日の日、キャンドルを手作りしてプレゼントしたりします。その名も、砂キャンドル。あなたも試しに作ってみませんか?
*用意するものは以下の通りです。
•砂
•ほうきの柄、ガラスコップ、スプーン、その他キャンドルの型を作るのに必要なもの
•キャンドルの芯となるヒモ
•串
•キャンドルのろう、またはパラフィン
•クレヨン
•ろうけつ染めの布
①近くの海辺へ行く。もし海辺がない場合、公園の砂場でも良い。それらの場所の砂を世の高い大きめの容器に満タンに入れる。公園の砂場の砂の場合は、猫のフンに注意すること。
②砂に水を足し、手でカタチを作れるくらいに固める。
③砂に好きなカタチでキャンドルが収まるように穴を空ける。ほうきの柄を差し込んで、細長いカタチのキャンドルのカタチにしたり、小さなガラスコップを差し込んで、教会用のキャンドルのようなカタチにしたり、スプーンを使って好きな人物の顔型などを作ってみたりもできる。
④砂で型をとったなら、芯となるヒモ1本を大体穴の中心に収まるように持ち、穴の上に水平に置いた串に縛る。串に縛ったほうは芯のてっぺん。もう一方の先は、まっすぐに底の真ん中に届くように注意する。
⑤鍋を二重にしてろうを溶かす。お好みで色を加えたい時にはろうの中に巻き紙をはがしたクレヨンを入れ、クレヨンが溶けるまで熱する。注意深く、ろうを砂型の穴の中に流し込む。
⑥一晩置いて、ろうを冷まし、固める。
⑦ろうから2〜3センチ上の部分で芯をちょん切る。キャンドルの下に手を差し込んで、ゆっくりと持ち上げ、砂を払う。
⑧完成したキャンドルをろうけつ染めの布でアーティスティックに包んで出来上がり。
いかがですか?意外と簡単でしょう。こういったプレゼントの制作になれてくると、プレゼントで大切なのは物質そのものではなくて、それを渡すに至る行為や、渡すまでの気持ちが重要なのだと気づかれるでしょう。
「こうした贈り物の交換でお互いに相手をリスペクトし合え、愛せたならば、この世はすぐにでもLOVE&PEACEで満たされるのに」10代の頃の私はそう感じたものです。
なんだか懐かしく思い出します。この連休、久しぶりに作ってみようかな。砂キャンドル。
★今やヒッピーカルチャーのバイブルとなった本。これで人生変わったという人に過去3人出会いました。
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