塩を知らずに命は語れない!〜日本人が知るべき塩の隠された歴史①

食と健康
青菜に塩。痛む上に塩を塗る。河童に塩をあつらえる。切り目に塩。塩辛食おうとて水を飲む。…さて、これらの表現に共通するキーワードがあります。それはいったい何でしょう?
そう、その答えは「塩」。

塩ほど私たち日本人にとって馴染みの深い、そして重要な調味料はありません!だからこそ、こんなふうに塩という言葉を用いてたくさんのことわざが作られるほど身近になっているのです。しかし、そんな大切な塩について私たち日本人はどれだけ知っているといえるのでしょう?

悲しいくらい無知といえるのではないでしょうか。私もかつては塩にあまり関心はありませんでした。しかし、20代の頃にマクロビオティックを学び始めてから自然食品に関心を持ち、まず調味料について徹底的に調べてみたいと思い、週末、図書館に通いました。当時はまだインターネットが今ほど普及してなかったため、情報を得るにはまだ書物からというのが一般的だっだのです。そこで私は「塩とは何か?」について本から学びました。そして知ったのは塩にまつわる驚きの事実でした。それをこのブログでは読者の皆さんとシェアしたいと思います。

塩化ナトリウム(NaCl)=塩ではないその理由

普通、酒の主成分がアルコールであることは誰もが知っている常識です。だからといってアルコール度数の高い酒ほど良い酒だとは誰も思わないでしょう。アルコールといってもその全てが酒ではないし、アルコール成分が高いものほど良いというなら、誰も酒なんか飲みはしません。ただの工業用アルコールを水で割って飲んでいればいいわけです。

「酒塩(さかしお)」という言葉があります。これは酒を塩のような調味料として使うことを指しますが、酒で料理の味が良くなるのは主成分のアルコールによるものではありません。そこにほんの僅か含まれている天然アミノ酸とか糖分などの旨味成分による作用です。

アルコールは酒とは違うのです。それと同じように、塩の主成分は塩化ナトリウム (=NaCl) ではありますが、NaCl =塩ではないのです。昔から日本で私たちの先祖が使ってきた「塩」とは、海の水を濃縮して得た固形物成分全体をいうのです。この固形物成分には、もちろん塩化ナトリウムが入っていますが、他にも、塩化マグネシウム、塩化カリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、ヨウ素、臭素、アルゴンなどのミネラル成分が実に100種類以上も含まれているものなのです!

生命の海から生まれた私たち人間

この塩が人間の生命にとって昔からいかに大切なものだったかは歴史が物語っています。よく知られているように、古代ローマで兵士の給料が塩で支払われたことから月給がサラリー(語源はSolt=塩)と呼ばれるようになったことからもわかります。しかもローマばかりではありません。マルコ・ポーロの『東方見聞録』によれば、当時のチベットでは塩が貨幣の代わりに流通していたようですし、日本だって平安時代には塩が給料の代わりでした。現在でもニューギニアの奥地に行けば、塩が貨幣になっていて、ひと塊りの塩でニワトリ三羽も買えるところがあるそうです。

これほど人間が塩を必要とするのも、海に含まれている諸々の元素が、人間の生命維持に不可欠なものであるからに他なりません。なぜなら、人間の体液である血液や、羊水に含まれる元素であるナトリウム、カリウム、カルシウム、塩素、マグネシウムなどの構成比率が海水のもつそれらの元素の比率と殆んど同じであることからも海水と体液との深く密接な関係がわかります。

これは単なる偶然などではなく、生命の進化の過程で起こった必然なのだと思います。地球上に生命が誕生してからおよそ38億年の歳月が流れているとされますが、そのうち28億年位まで生物は海の中に生息していたそうです。海は生命の故郷であり、私たち人間ももとはといえば、海から生まれてきたことになるのです。

漢字が表す塩の重要性

「海」という字をよく見てみると、さんずい(水)に母と書きます。古代には海のことを「アマ」と呼びました。「ウミ」というのは「アマ」が変化した呼び名であり、「産み」でもあるのです。子どもを産む母のことを「アンマ」と呼び、女を称して「アマ」とも呼びます。人間が母親の胎内にいる時も、まさに「羊水」という名の海に浮かんでいるのです。

この羊水の中で胎児は十月十日の間に、原生動物から魚、下等動物、哺乳動物へと38億年に及ぶ生物の進化の過程を再現して、やがて人として生まれてくるのです。もしこの時に羊水の成分バランスが崩れるようなことがあった場合、奇形児が生まれてしまいます。海の成分を持ったバランスの良い塩を毎日摂取することにより、そのバランスは保たれるのです。

ところが、日本における塩とそれを摂取する人との関係は長く不遇の時代を迎えることになりました。海の成分を持ったバランスの良い塩を日本人は使えずにいたのです。先ほど、塩の主成分は塩化ナトリウム (=NaCl) であるけれどもNaCl =塩ではないといいましたが、ではいつから塩化ナトリウム(NaCl)=塩という迷信が広く信じられるようになったのでしょう?

それを知るには、むか〜し昔、この国でまだ「専売公社」と呼ばれる国の機関が塩の製造・販売を独占していた時代に遡らなければなりません。

塩の成分を変えてしまった専売公社

専売公社は1905年(明治38年)の創設以来、塩の需給と価格安定の目的のため、塩専売制度のもと1997年までその事業を独占して行ってきました。実はこの専売公社の製造していた塩こそが純度の高い塩化ナトリウム100%に近い塩だったのです。

専売公社が長きにわたり日本で販売してきた「特級精製塩」という製品は、塩化ナトリウム(NaCl)の純度が99.8%以上で、この割合は化学実験に使う試薬と全く同じものでした。しかしこれは他のミネラル成分をほとんど含まない不自然なもので、もはや塩とは呼べないものなのです。そのような天然塩とは最もかけ離れたものが特級の塩として大きな顔をしてまかり通ってきたわけです。これはそれまで家庭で普通に使われてきた食卓塩や食塩も同様でほとんどミネラル成分が含まれていないものでした。ところが専売公社は「塩は塩化ナトリウム100%で良い」とずっと公言してきたのです。

26年間、法律改正とともに悪い塩が市場に出回る

このような精製塩は「イオン交換式精塩法」といって、海水槽の中に石油系の樹脂からできた陽・陰のイオン交換膜を交互に入れて、両端から電流を流し、ナトリウムと塩素を分化して濃縮・精製する方法によって作られます。専売公社がこの方法を取り入れたのは、1971年に施行された「塩業近代化臨時措置法」によります。この法律によって長年日本で伝統的に行われてきた塩田を利用する製塩法が全面廃止になってしまったのです。廃止した理由は、単にコストダウンという経済的な目的からでした。その時、専売公社はイオン交換膜という石油樹脂が及ばす人体への影響であるとか、ミネラル成分を全く含まない塩が料理や漬物、味噌、醤油に与える影響など全く考えてはいませんでした。

このような製法によって作られた塩が市場に出回り始めたのが1971年ですから、それから再び法律が変わる1997年までの26年間、日本ではずっと塩化ナトリウム100%に近い不自然な塩が主として国民に用いられてきたことになります。

しかし、こうしてできた精製塩が生物にとってマイナスをもたらす塩であることがわかったのは、食用塩調査会という民間団体による「ある実験」の「恐るべき結果」を受けたからです。

その「ある実験」と「恐るべき結果」とは何か?

驚愕の事実は次回のブログで明らかになります。つづく…。

 

⭐️ 「どこの塩がいいんですか?」と問われれば、現在、ほぼ答えは一択。それは「粟国(あぐに)の塩」となる。今まで多くの人にお伝えしてきたが、この塩を使うようになってから「体調が良くなった!」とか、「血液検査が平常値に戻った!」というお声をたくさんいただく。国産だからいいわけではない。CMで有名だからいいわけではない。あなたも使い比べてみれば、わかる!塩は生命の源、ならば本物を使わなければ!

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