おばけに、幽霊、地震、雷、火事、親父……。世の中に怖いものは数あれど、普段何気なく使っているインテリアの中に有毒物質を大量に含んだ危険極まりないものが紛れていたとしたならば、そして、その害毒が日々暮らす家族の健康をじわりじわりと侵食したとしたならば、これほど怖いものはありません。
その代表例がカーペット。これから寒〜い季節。フワフワで暖かなカーペットは、あなたのお家でもリビングの真ん中に敷かれていつも家族の人気スペースになっているのでは?
けれど、寒くて密閉された室内だからこそ、これからの季節はカーペットの害毒が一年で最も危険な季節でもあるのです。知らぬ間にあなたの憩いのリビングが、恐ろしいガス室になってしまうことだってないわけじゃない。そんな怖いカーペットのお話です。
今から30年近く前のことになりますが、アメリカでこんな事件がありました。環境保護庁、通称EPAの本部ビルがワシントンにあるのですが、このビルの改装工事が始まったとたん、目や鼻の痛み、頭痛やめまいを訴える職員が急増したのです。なんとその数1500人!
EPA当局はすぐにその原因を調査しました。しかし、ビル内部の空気を採取してみたものの何の異常も検出されません。結果、放置していたところ被害者はさらに増え続けました。
しかし、時期同じくして、別な州でも同様の症状を訴える人が急増した事件があり、地元の大学の研究者が調べたところ、施設内に敷かれているカーペットからフェニルシクロヘキサンという化学物質が揮発していることが突き止められたのです。
この調査をもとにEPAはカーペットの撤去、空調設備の増設を図ったのですが、それでもなお約60名の職員は症状が酷く、職場に戻れない状況が続き、本部は職員から損害賠償を請求されてしまいました。
問題のあったEPA本部ビルは、1970年代に建てられた密閉型ビルでした。このタイプのビルは、窓が全く開かず、換気は24時間、全て空調設備によって行われます。しかし、室内の空気の約8割は外に排気されずに再循環してしまいます。そのため新鮮な空気が入りにくく汚染物質の濃度が高くなってしまうのです。
問題になったフェニルシクロヘキサンですが、その後、アメリカでは事件を機に使用規制されるようになったものの、日本では未だ規制されていません。よく裏面にゴムの裏張りがしてあるブロック状のカーペットがありますが、アレは注意が必要です。
裏張り部分の多くは、スチレンブタジエンゴムという物質が使われていて、そのゴムの分解成分であるフェニルシクロヘキサンが揮発しやすいのです。その他にも石油原料によるカーペットには様々な問題があります。
最近、日本ではアレルギーの症状が増え、予防策として床をフローリングにする家庭が増えました。それによりカーペットの需要が急減。メーカーは対応策として抗菌・防カビ・防虫加工を施した製品を製造、販売するようになりました。
しかし、こうした製品は化学物質抜きには造れません。例えば、防ダニ加工について言えば、フェニトロチオンなる有機リン系殺虫剤が使用されます。この殺虫剤は農薬として田畑にまかれている農薬と同じものなのです。さらに抗菌剤に農薬が使われていたとしたなら、その9割には発がん性があるとも指摘されています。
にも関わらず、カーペットメーカーのほとんどはどのような薬剤を使用しているかその詳細を表示することはありません。私たち消費者はその事実を知って購入を避ける必要があると思われます。
もしも、現在すでに敷いて使っているという人がいたならば十分洗って使うことをおすすめします。抗菌、防虫効果は薄れるでしょうが、そのほうが化学物質によって被害を受けるリスクは減ります。
やはり暮らしの身近にあるものはできるだけ自然なもの、天然のものを使いたいですね。使う場合は風通しの良い場所で使い、ダニの被害にあわないよう定期的によく洗う。それが基本であります。
⭐️ 日本のメーカーにも天然成分を用いて抗菌・防臭を実現しているメーカーがあります。カシュクールカーペットは、カニやエビの甲羅から抽出されるキトサンを使用。安心安全のSEK承認の製品。綿、アクリルを含んでいるものの自宅で丸洗いすることができます!
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