日本人も普通に食べるようになりましたね、ステーキ。フォークとナイフを使って器用に赤肉を口に運ぶそのさまは、さながら欧米人。
でも、ちょっと待った！
突然ですが、ここでクイズです。欧米にはなくて日本にあるもの、な〜ンダ？
答えは、「サイコロステーキ」です！！
サイコロ状に食べやすくカットされ、しかも口当たり柔らかなサイコロステーキを大好きな日本人て多いと思います。しかし、ステーキの本場アメリカやヨーロッパを旅しても、サイコロステーキなんてついぞ見かけません。
どうやら、これ、日本独特の食品のようなのです。ただ、調べてみるとどうも気をつけなければならないことの多い食品のようなのです。
そもそも焼肉には常に食中毒の不安がつきまといます。
まだ記憶に新しい2011年5月の食中毒事件。焼肉チェーン店でユッケなどを食べたお客さんが腸管出血性大腸菌O111で死亡する食中毒事件が起き、犠牲者の中には子どもも含まれていました。
親が食べていたユッケを一口与えただけだったそうですが、そのわずかな生肉がいたいけな子どもを死に至らしめてしまったのです。
それ以前にも、以降も、大手チェーンでさえO157による食中毒が起きています。特に「食べ放題」や「激安」をうたう焼肉店には注意が必要です。
飲食店全般に言えることですが、儲けを出そうと思うなら原価を安く抑える必要があるわけで、激安をうたうなら原価は一体いくらなのか？という話なのです。
激安店の多くは、変色しかかった内臓肉を漂白剤で洗い、色付けしたホルモンやくず肉を食用接着剤で固めた成型肉などひどい食材を使用していることがままあるのです。
冒頭で述べた欧米になくて日本にある「サイコロステーキ」にもそうした成型肉が混ざっている可能性があるようなのです。
なので、安いサイコロステーキには注意が必要！と申し上げたいのです。それは食中毒予防の観点からそう言えます。
ひとつには、サイコロステーキというのは立方体ゆえの厚みがあります。そのため、かなりよく火を通さないと生焼けのまま食してしまう危険があります。普通、牛肉はレアや刺身でも食べられると言いますが、一部の安価なサイコロステーキは本物の赤肉ではなく、人工的につくられた成形肉なのです。
成型肉とは、多数の半端なミンチ肉やくず肉を重合リン酸塩などの接着剤で固めたもので、それゆえ内部まで病原菌が存在している可能性があるのです。
通常の一枚肉ならO157など病原菌のリスクは肉の表面にしかありません。それを80度以上の温度で10分も加熱すれば菌は死滅し、食中毒の心配はありません。しかし、成型肉だとその菌が内部にまで入り込んでしまうのです。
その上、表面から深部まで厚みがあるサイコロステーキとくれば、「80度以上の温度で10分加熱」では十分でない場合があるわけです。
現に、先の事件からさらに遡ること2009年、大手チェーンのペッパーフードサービスが所有する店舗のうち、東京、大阪などいくつかの都道府県で相次いで食中毒が発生しました。
その時の原因がまさにサイコロステーキでした。しかも、それらの店舗では260度以上に熱せられた天板焼きにもかかわらずだったのです！やはりそれは肉の厚みあるゆえなのです。
冷静に考えれば、誰もが好きなハンバーグだって成型肉の上、厚みがあります。今みたいな暑い季節は一年で最も細菌が繁殖しやすいもの。もしも、あなたが焼肉やステーキ、ハンバーグを食する際には中までよく火が通っているかどうか十分確認する必要があります。
また体力の弱い年配の方やお子さんには、サイコロステーキはもとより、牛レバーなどの内臓肉や生食用肉は控えられた方が良いかもしれません。
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