その〇〇〇〇野菜があなたの記憶を悪くする!

食と健康

 

モノの見方にも色々あります。一つのモノでも見方を変えると、新たに違う側面が見えてまいります。できることなら、四方八方あらゆる角度から対象物を眺めてその本質を掴み取り、上手に活用したいと常々思っている私。

個々の食品にも、プラスの側面、マイナスの側面の両方があります。それを見る視点の一つとして取り入れているのがインドの古典医学アーユルヴェーダ

例えば、「なんだか最近、物忘れが激しいなぁ、頭がうまく働かないなぁ」なんて思うことありませんか?

そんな時、あなたならどうしますか?

睡眠時間を多くする? 少しお酒を控えてみる? 脳トレ本買ってきて読んでみる?

私なら、そうですね。〇〇〇〇野菜を食べるのをしばらくやめてみる。

 

・・・さて、この〇〇〇〇には何が入ると思いますか?




■ネバネバ野菜の問題点とは?

〇〇〇〇の中に入る言葉、それは「ネバネバ」なんです!

長芋、里芋、山芋、レンコン、ネギに玉ねぎ、オクラにモロヘイヤ・・・私たち日本人はネバネバした野菜が好きですよね。

確かに、野菜に含まれるネバネバ成分は、胃の粘膜の保護に役立ち、免疫強化などの効果が期待できます。さらにはタンパク質の消化・吸収の働きを向上させるとも言われています。タンパク質の吸収を助けることで、疲労回復効果が高まり精力増進にも役立ちます。また、ネバネバ成分は皮膚の保水力にも優れていて、肌をしっとりさせる効果があります。

このように良い点ばかりを並べてみれば、「ネバネバ野菜に悪いとこなんて一つもありゃしないじゃないか!」そうお叱りになる貴兄の気持ちもわからないではありません。しかし、そこでインドの古典医学アーユルヴェーダの視点からこれらのネバネバ野菜を眺めた場合、問題になるのが「カパ」が多すぎるという点なのです。

 

■性質は3つのタイプに分けられる

アーユルヴェーダでは、自然界の五大元素である「空」「風」「火」「水」「地」が、生命の3つの原理である「活動」「代謝」「保護」を創り出すと考えられています。

生命の3つの原理は、サンスクリット語で「ヴァータ」=「風」、「ピッタ」=「火」、「カパ」=「水」として知られています。これらの3つのエレメントが全ての自然の摂理を制御し、私たちの心身を整え、エレメントの配分バランスの違いにより、それぞれの異なる体質を創り出しているのです。

アーユルヴェーダでは、3つのエレメントの配分比の違いにより体質を3つのタイプに分けます。それぞれの特徴は以下の通り。

風の要素が強い=ヴァータ体質
おおむね痩せ型で、肌は乾燥気味。顔の形は長細く、目は小さめ。歯並びはどちらかと言うと揃っていなくて、唇は薄い。

●火の要素が強い=ピッタ体質
色白でそばかすがあることが多く、顔の形はハート型。鼻は整っていて、目の色はやや薄め。歯は少し黄みがかっています。

●水の要素が強い=カパ体質
肌は脂性肌で、髪の毛はしっかりとしていてウェーブがかかっています。目は茶色で体型はがっちり型。

 

■カパのエネルギーの取りすぎが記憶力を鈍くする

先にあげた3つの異なる性質は、人間の体質のみならず、自然界のあらゆる側面に当てはまります。それは、野菜などの食材も同じこと。水の要素が強く影響するものをカパと呼びますが、水の性質からあなたはどのようなイメージを思い浮かべますか?

重い、柔らかい、冷たい、鈍い、湿っている・・・当然、水は風や火に比べて、重い感じがしませんか?

ネバネバ野菜がカパの性質を多く持っているということは、それらの野菜を多く食べすぎると、心とカラダも重くなり、頭の働きも鈍くなると考えられるのです。けれど誤解しないでいただきたいのは、カパそのものがダメということではないんです。

ネバネバ野菜を適量食べるぶんには脳の滋養になって、脳を強くするもとになります。本来、アーユルヴェーダにおいても「記憶」を保持するのに働くのがこのカパなのですが、そこにさらに大量のカパのエネルギーを注ぎ込んでしまうと、全体としてのエネルギーバランスが崩れてしまい、結果として記憶を保持するカパ系が乱れ、「モノゴトを思い出せない」という類のもの忘れが起こってしまうのです。

 

■アーマの原因となる摂取をできるだけ避けましょう

人間というのはとかく欲張りで、良いものと聞けばもっと欲しい、もっと取ろうとするところがあります。しかし、そこは気をつけなければなりません。いくら良い薬でも取りすぎてしまえば逆に毒となります。

さらに言えば、ネバネバ野菜はたいてい食べすぎてしまうものです。よく噛まずに飲み込んでしまうことも多いです。納豆、山芋、長芋、玉ねぎやネギ、これらのものをよく噛んでいる人を周りで見たことがありますか? ありませんよね。なので、噛まないがゆえに過剰に摂取してしまい、それらは全て性質的な重さを持っているので、カラダの中にたまって未消化物となってしまいます。これら未消化物のことをサンスクリット語でアーマと言います。

例えば、アーマには前の晩に調理して残した料理や惣菜なんかも含まれます。これらの持つエネルギーは、私たちの活発でフレッシュな本来の生き生きとした生命力をふさいでしまう良くないもの=毒素であり、カラダのあちらこちらに目詰まりを起こしては心をも重くする原因となります。まして、活発に働かせなければならない頭にとっても良くないものとなるのはいうまでもありません。

 

■アーユルヴェーダのカレーは玉ねぎを長時間炒めたりしない

私も大好きなカレーですが、美味しく調理する方法において、玉ねぎを飴色になるまで時間をかけてよく炒めるという人は多いと思います。私も料理が好きなのですが、美味しいカレーを作りたい時にはそうやって時間をかけて炒めます。

あの方法だとやがて玉ねぎがしっとりねっとりしてきませんか?

しかし、あのねっとりした感じこそが、まさにカパの質なのです。とても重くなり、カラダの中でも消化の負担となりやすいのです。

日本の家庭でも、よく炒めた玉ねぎをベースにしてカレーを作る人は多いです。しかし、若い頃、長くインドを旅して感じたのですが、あちらのカレーは日本ほど時間をかけて玉ねぎを炒めたりしません。炒めた野菜をベースにする場合、多くは玉ねぎの代わりにセロリを使います。おそらくアーユルヴェーダの考えにおいてもじっくり炒めた玉ねぎをベースにカレーを作るなんてことはありえないのではないかと思います(カパが強いし、アーマが生じるため)。

なので、私が「最近の自分、記憶力悪いな」と感じた時も、カレーを作るのにじっくり玉ねぎを炒めたりはしません。さらっとインド風に作ります。なお、カレーについては、私のカレーに対する偏愛と、なぜ一晩寝かせたカレーがカラダに悪いのかを力説した『一晩寝かせたカレーを食べてはいけない』という過去記事があります。興味のある方はそちらもご参照ください。

*『一晩寝かせたカレーを食べてはいけない』

 

 

■ネバネバ食品は食べる時間を選ぼう!

されど、一日のうちでどうしてもネバネバ野菜、ネバネバ食品を食べなければならない時ってありますよね。そんな時はどうすれば良いのでしょう?

そんな時は「食べる時間」を選べば良いのです。

私たちのカラダは11時から14時という昼間の時間帯に消化力がもっとも高まると言われています。なので、この時間帯であれば多少重いものでも消化することができるのです。

例をあげるなら、とろろご飯大盛りを食べるなら昼。油をたっぷり使った納豆チャーハンを食べるなら昼。玉ねぎじっくり炒めた美味しいカレーを食べるなら昼です。そのほかの時間はすっきりいきましょう!

「最近、記憶力が衰えてきたな」とか「物忘れがひどくなった」と感じるあなた。今回お伝えしたことを参考にちょっと食べるものや食習慣を変えてみてください。

ネバネバ野菜やネバネバ食品をしばらく控えるか、昼食の一品だけにすることでも、消化の負担がぐんと減って神経系統がすっきりと整い、頭がさえわたり働きが良くなる感覚を得られると思いますから。私自身は、その変化をかなりはっきりと感じられるほうです。

ネバネバを控えて少し記憶力を取り戻せたかなと実感できるこの頃、久しぶりに今日のお昼ご飯は、納豆とオクラたっぷりのとろろご飯を大盛りで食べちゃおうかなと考えてる私です。

 

 

🌟 参考にさせていただいているアーユルヴェーダの考え方は、こちらの蓮村誠先生から。先生は多才で医師であるのみならず、作家であり、多数の毒だし関連本を執筆なさっています。とうとうレシピ本まで書かれました。その名も「毒出し完全スープ」!これは読んでみなければなるまい。

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