もうすぐ旬が終わろうとしているものの中で、私が最も好きな野菜に「かぶ」があります。
あのサクッとした食感と、ほんのりした甘み、それにあのフォルム。見ているだけで萌えます。
かぶの栄養成分には、硫黄化合物のメチルメルカプタンなど、がん予防に効果があるとされる成分を含む上、葉には、βカロチン、ビタミンC、カルシウム、カリウム、鉄分、マグネシウム、亜鉛、銅、さらに食物繊維と毒消し効果の高い栄養素がたっぷりと含まれています。
そんなかぶは育ちの早い野菜で、しかも地下で育つことから一般的に農薬の心配はあまりありません。しかし、化学肥料由来の硝酸塩はやや多めで、この硝酸塩から変化した亜硝酸塩は、魚介類に多く含まれるジアミンと一緒になると発がん物質になる恐れがあります。せっかくがんを予防する成分を含んでいるのにも関わらず、扱いや食べ方によっては、マイナスに傾いてしまう事実。これは知っておいたほうが良いでしょう。
では、そういったことをふまえ、どのように扱い食せば、かぶの素晴らしさを十分享受できるのか?それが今回のテーマです。
安全なかぶはどのようにして選べば良いのでしょう?
そのポイントについてお伝えします。まず、選び方の第一は、ヒゲ根をよく見ること。ピンと一本伸びているものなら合格です。また、葉は張りがあってツヤツヤし、みずみずしい緑色をしているものが理想です。これは通気性が良く、水はけの良い土地で育ったことを表しています。こんなかぶなら農薬も少なく、きっと味も良いはずです。
逆に、ヒゲ根が小ぶりで数が多く根が真っ直ぐ伸びていないものや、かぶの本体に割れ目の入っているものは不合格。これは栄養不足の土地で育ったため農薬の量も多く、化学肥料をたっぷり使われたかぶで、きっと硝酸塩も多いはず。
さて、安全な良いかぶを手に入れたなら、まず水でしっかり洗って汚れを落とします。それにより、土壌のダイオキシンの不安も減らすことができます。オーガニックのかぶならば、皮ごといただきたいところなのですが、そうじゃなければ、皮をむきます。それにより、表皮の下のクチクラ層に化学物質が残っていたとしても取り除くことができるからです。
もし、かぶを味噌汁や煮物に使いたいのならば、面倒くさがらずに、切ったものを水から茹でてさっと下ごしらえしておきます。これにより、残留農薬や化学物質が湯に溶け出してさらに減らすことができるからです。
さて、そうやって下ごしらえしたかぶですが、さらに安全で美味しくいただくにはどのように調理すれば良いのでしょう?
日本では、昔から野菜を茹でたり、漬け物にしたりして食べます。それにより野菜に含まれる硝酸塩を減らすことができます。
葉茎野菜、いわゆる「葉もの野菜」を茹でると、それだけで約30~45%の硝酸塩を除去することができます。硝酸塩は、ただ茹でてザルにあげるよりも、手絞り、水冷し、水切りし、さらに手絞りと調理操作が多くなればなるほど、硝酸塩をより多く除去することができるのです。
漬け物は、塩漬けでは、水洗い後、手絞りすることで「葉もの野菜」で50%、根菜類のかぶの根で30%の硝酸塩を除去できます。これらのことから、硝酸塩を多く含む葉もの野菜は、茹でたり、漬け物で水冷と手絞りを行うことにより半分近く除去できます。
それらをふまえると、かぶの調理法で最も安心なのは、「甘酢漬け」。
皮をむいたかぶを薄切りにして、縦横に細かく包丁目を入れ「菊花かぶ」にして、塩を振ります。しんなりしたら、さっと水洗いし、水気を絞ります。農薬などの化学物質はこの段階でかなり減ります。
●菊花かぶの例 「みんなのきょうの料理」から〜
甘酢を作ったら、まずはその半量で下漬け。10分くらい漬けてから取り出します。これだけの行程をかければ農薬、硝酸塩の心配はほとんどなくなります。残りの甘酢に輪切りの唐辛子を入れ、半日くらい経ったらでき上がり。
旬が終わる前に、かぶの甘酢漬けをたくさん作って味わっておきたいと思う今日この頃。あなたも本ブログをヒントに安全で美味しいとびっきりのかぶを見つけてください。
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