あなたの血管は大丈夫ですか？

世の中に「えらい」ものは数あれど、「血管」ほどえらいものは、そうそうないんじゃないかと思っています。

血管とは、いわずと知れた血液をカラダの各所に送るための通路となる管。心臓から受け取った血液を通じて全身へ酸素や栄養分、老廃物、体温、水分を運びます。すべての血管をつなぎ合わせると約10万km、地球2周半もの距離になります。

人間の血液量は体重の約８％ほど。血管には動脈と静脈があり、静脈では全体の血液の1/2が出血しても処置がよければ生命は助かりますが、動脈では1/4が出血しても生命が危険にさらされます。そんな大切な血液を日々黙々と送り続ける血管をえらいと言わずしてなんと言おう！

■血管は弾力性が命です■

しかし、この血管も実は老化するのです。

肝心なのは、「血管の弾力性」です。血管がしなやかな状態であれば、栄養や酸素の運搬も老廃物の排出もスムーズです。血管の老化とは、血管が硬く、厚く、血液の通り道である内腔が狭くなることを意味します。老化した血管は弾力性や柔軟性を失い、血液が十分に勢いよく流れることがで来なくなります。このような状態をほったらかしておくと、「血管が詰まる」とか「血管が破れる」事故を起こす危険性が高まってしまうのです。

「人は血管から老いる」とも言われます。

「血管年齢」というものがあるのですが、40代であるのにすでに60代の血管年齢になっている人や逆に60代でも40代の若さを保っている人もあります。老化のスピードには個人差が大きく、同じ年齢でも血管年齢は違ってきます。血管年齢が実年齢よりも10歳以上老けている場合、それは血管の老化を進める病気であるところの糖尿病や高血圧、高脂血症などが進行しているためかもしれません。

そんな血管は欠陥なのです！

■血管の若返り３つのポイント■

しかし、かと言って血管の若さを取り戻すことは不可能ではありません。血管の老化は毎日の生活習慣を改善することで老化の進行をストップさせ、若返りを果たすことができるのです。そんな血管の若返りに必要なポイントが３つあります。

①食べ過ぎないこと

②飲み過ぎないこと

③１日20分の早歩きを週に数回行うこと

これらの３つを習慣化して続けていくことで、血管年齢を10~20歳若くすることは可能です！

■血管のために葉酸を摂ろう■

食という面で言えば、血管年齢を若くする重要な食べ物として葉酸があります。葉酸とはビタミンB群の1種で貧血予防や胎児への影響補給のため、妊婦さんに摂取が進められることの多い栄養素です。以前、腸内環境を整える栄養素ということで触れたことがあったのを覚えてますか？

あの葉酸を摂取することにより、動脈硬化が原因となる脳卒中・脳梗塞・脳出血を予防することができます。

ホモシステインと言う物質が増えると動脈硬化が悪化します。葉酸は、そのホモシステインを分解する時に必要な栄養素なのです。葉酸を摂取するとホモスシステインが減少します。

その効果に注目した自治体があります。埼玉県坂戸市では市をあげて市民に積極的に葉酸を摂取することを勧めています。市の調査では実際に葉酸を積極的に摂取した市民の葉酸値が上昇し、ホモシステイン値が減少したのを確認しました。