成人の日に精子減少について考える

愛とセックス

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今日は成人式であります。今年、成人になられる皆さん、おめでとうございます。そして、大人の世界へようこそ。

総務省の発表によりますと、申年生まれの人口は991万人(男性480万人、女性512万人)で昭和43年(1968生)生まれが最多。新成人人口は121万人(男性62万人、女性59万人)前年比5万人減、新成人人口は再び減少に転じたとのこと。

少子高齢社会に入っている日本では、今後は新成人人口も減っていくことになります。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、今後の新成人人口は減少傾向で推移し、平成37年には110万人を下回るという見込みらしいです。このままいけば、この世界から日本人がいなくなってしまいます。これは政策的にも何とかしなければならないことでしょう。

 





 

■今、男性の精子が減り続けている!■

それと、私がもうひとつ危惧しているのが男性の精子の数が減り続けていること。帝京大学の医学部の調査では、全国の成人男性300人のデータを集めたところ、1mlあたりの平均精子数が20代では4600万個、40代では8400万個だったそうです。

つまりは私たちの世代の男性に比べ20代男性は精子数がおよそ半分に減っているというわけなのです。同研究チームによると、ここ10年で減り方が加速しているとのこと。

しかも、実は日本だけではなく、デンマークの医師も40代が7800万個、20代が4580万個という同様のデータを発表しています。

人の一生で最も元気なはずの20代が、精子の数が減り始める私たち40代に負けてしまうのはかなり問題でしょう。男性が女性化したり、女の子にモテることに固執しない、口説かない、告白しない、 アプローチしないなど恋愛に対して淡白であり受け身で慎重な性格が特徴の草食系男子が増えているのにもこうした精子減少が原因としてあるのかもしれません。

 

■犯人は環境ホルモン?■

精子の数が減少している理由のひとつとして指摘されているのが「環境ホルモンの影響」です。

環境ホルモンとは、プラスチックの原材料、殺虫剤、防腐剤、食品添加物などに含まれる化学物質の総称。

環境ホルモンは体内の男性ホルモンや女性ホルモンと置き換わり、生物の成長に悪い影響を及ぼします。生殖器器官に影響が現われたのもこのためと言われています。

具体的には、女性ホルモン(エストロゲン)と似たような働きをする環境ホルモンが男性の体内に入った場合、男性ホルモン(アンドロゲン)が抑えられます。すると、精子のもとになる精母細胞に支障をきたし、「精子が少ない」、「精子が動かない」、「奇形の精子」になってしまうと考えられています。また、女性の場合でも、卵巣がんや乳がん、ホルモン異常による弊害が起こりえます。

人間だけでなく、自然界においても野生動物でオスのペニスが小さくなりつつある現象が目立っています。ある地域のワニは小指ほどのペニスになっていましたし、セーヌ川のオスのウナギは半ばメスになりつつあったし、オスがメスのように産卵する例も少なくありません。調べてみれば、やはりオスの性ホルモンの値が落ちているのがわかりました。

 

環境ホルモンの影響を受けてしまう男性ホルモンのアンドロゲンは、男性の二次性徴の発達作用を受け持っています。声変わり、男性器の発育、体毛増量、筋肉量増加、性欲増進といった、「男らしさ」を作り出すのです。

現代人の食生活は、食品添加物、プラスチック容器が当たり前になっており、環境ホルモンを避けられない生活になっています。自炊が少なく、コンビニを頻繁に利用する若い世代のほうが精子の数が少ない、というのもこうした理由によるものがあるのではないでしょうか。やがて男らしい男はこの世からいなくなってしまうのか?

 

■精子減少を防ぐために■

では、成人男子がこれから精子減少を防ぐためにできることってあるのでしょうか?

イエス。あります。それは次のことを心がけることです。

①化学物質を避けよう

ラップやプラスチック容器を電子レンジで加熱すると、柔軟剤、安定剤などの化学物質が溶け出す危険性があります。今流通している化学物質が、長期的にカラダに安全であるという確証があるものは案外まだ少ないのです。

②食品添加物を避けよう

ジャンクフード、コンビニ食、加工食品などに多く使われている防腐剤や化学調味料をできるだけ避けましょう。これらは便利なものですが、長期間腐らないなんて不自然です。私たちのカラダへも何らかの影響があると考えるべきです。

③自然食を心がけよう

環境ホルモンを減らすには、自然食品、穀物、野菜食を心がけることです。肉や動物性食品も、動物が摂った環境ホルモンが濃縮されていますし、飼育の過程で大量のホルモン剤が使用されます。摂るなら続かぬように良質のものを少量いただきましょう。

 

・・・精子そのものが減っていることへの対応はよしとして、実はより深刻な問題がもうひとつあります。それは、男性そのものが減り続けているという事実。

 

■男性そのものが減りつつあるという事実■

現在の総人口から見た日本の男女比はおよそ49:51。140年前の明治6年はその逆で、年々、男性が少なくなっているそうです。

染色体の衰退が原因で世界的な傾向。600万年後には男性がいなくなる可能性が高いというのです。

性染色体とは性別を決める染色体で、2つのペアから成り立ち、両親から1つずつ受け取る仕組みになっています。この染色体にはXとYの2種類があり、XXなら女性、XYは男性と、組み合わせによって性別が決まるのです。

XとYにはもともとは同じ数の遺伝子があり、大きさも同じだったのですが、Xは1,098個の遺伝子を持っているのに対し、Yの遺伝子はだんだんと減り、現在はたったの78個しかありません。

遺伝子が14分の1にまで減るにつれ、Y染色体は大きさも圧倒的に小さくなってしまいました。このまま減り続ければ、Y自体が消えてしまう日が必ず来るといわれています。では、Y染色体はいつなくなってしまうのでしょう?

1億6,000万年前のY遺伝子は約1,000個あったことから、現在までにおよそ100万年ごとに3個~6個が消えた計算になります。このままのペースが続くとすれば、残る78個は2,600万年~1,300万年で消えてしまうことになります。

オーストラリア国立大学のグレーブス博士が、Y染色体の遺伝子が今日までどのような経緯で減っていったのか、さまざまなケースを想定してシミュレーションをおこなったところ、Y染色体は加速度的に減り、完全になくなるのは500万年~600万年後になるという結果が出ました。

 

■Y染色体が減っていく原因■

Y染色体が加速度的に減るのはなぜなのでしょう?

原因と考えられるものが2つあります。もともとYには機能しない遺伝子が多くありとても不安定だからという理由です。使われていない要素は退化するのが摂理で、極端にいえば、来週には世界のどこかでなくなっていても不思議ではないのです。

もう一つの理由は、Xは父から娘または母から息子と、性別をまたいで遺伝される可能性があるのに対し、Yは父から息子だけのパターンしかないため変化に乏しいことがあげられます。

自分と異なるタイプの免疫をもらった方が生物として丈夫で変化に対応できるのと同じ理由で、男から男にだけ伝えられ続けたYはたいへん弱くコピーミスを生じやすいのです。けれど、Y染色体の消失は男性の消滅を意味します。

 

はたして、人災なのか、天災なのかはわかりませんが、私たち男性にとって、未来はそう明るくないような気分にさせられてしまいます。・・・けれど、時間の猶予はまだ600万年はある。

今年成人式を迎えた新成人男子諸君!おじさんと一緒に「男子存続の危機対応策」を祝い酒でもチビチビやりながらゆっくり考えてみようではありませんか。男性の希望ある未来は君たちにかかっています!

 

 

 

<お知らせ>

近々、ある方とのコラボ企画で講座を開講いたします。タイトルは「女性の生理を楽にして性愛力を4倍高める講座」。そこでも、男女のカラダと心のあれやこれやをお話しする予定。男性は男性性がアップし、女性は女性性がアップする内容となってます。詳細は近日公開。お楽しみに!

 

 

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