良いミトコンドリアをつくる３要素

ミト様、すなわちミトコンドリアが私たちの健康や若さの鍵を握るものであることは前回お伝えしました。

では、そのミト様をどのようにすれば増やすことができるのか。

まず、キーワードになる言葉があるので覚えておいて頂きたいのです。それは・・・・

「ミト様は基本的にM」

・・・どういうことかというと、いじめられると喜んで増えてくれるんです。

■「厳しさ」こそ、ミト様の糧■

質の良いミトコンドリアを増やす上で、忘れちゃいけない３要素というのがあります。それは、「飢餓」、「寒さ」、「酷使」これら３つがポイントなのです。いわゆる「厳しさ」ですね。順を追って説明しますと・・・

①飢餓

ミト様は、エネルギーが不足している時や空腹になった時、もっとカラダにエネルギーが必要と判断した時に、最も活性化して増殖します。

逆に食べ過ぎると、カラダに十分栄養があるなら働かなくても良いと判断し、怠けるのです。そうすると、余った糖は血液に流れ込み、分解されない脂肪は細胞に蓄積され、活性酸素が生じ、肥満と老化がすすみます。

ゆえに、カラダのお掃除の意味でも、ミト様を増やすという意味でも、腹八分を常とすること、時々断食することは

大いに有効なのです。

ただし、お腹が空いているのに無理に食べずにいたり、栄養あるものを全く与えない、という意味ではありませんのでお間違えないように。

②寒さ

私たちのカラダは寒さを感じると、体温を上げるためにエネルギーが必要と判断し、「ミト様を増やせ！」と指令を出します。

人の場合は、１２度で１０分位の環境に身をおくと仕組みが働き出します。その際、じっとしているのではなく運動をして筋肉を動かすとさらにミト様の増殖が加速します。

これはカラダを冷やせという意味ではありません。適度に刺激を与えよということです。真冬なのに薄着でいたり、アイスを食べたり、冷たいビールを毎日飲んだりしていては、カラダが冷えて血流が悪くなり病気のもと。本末転倒です。勘違いのないように。

③酷使

ミト様を増やすのに最も効果的なのが運動です。筋肉の細胞は、ミト様の理想的な住みかであり、運動をして筋肉量を増やせば、ミト様の量も増え、カラダ全体のミト様の働きも活性化します。

しかも、少しきつめな運動が有効です。おすすめなのは有酸素運動。

有酸素運動とは、酸素を使って脂肪を燃やす運動。ジョギングやエアロビクスなどが含まれます。一般的には運動を始めてからカラダが有酸素状態になるまでには、３０分以上必要と言われます。

１時間運動したとして有酸素状態になるのは後半の３０分だけということになり、これではなんとも効率が悪い。これをショートカットするのに何か適した方法はないものか？実はあるんです。次のような方法です。

■ミト様を短期間で増やす方法■

最初に３０秒ほど早めに走ります。次に１分間、脈が落ち着くまでゆっくり歩きます。再び３０秒、早めに走ります。繰り返しているうち、５分程でじんわりと汗が噴き出してくるでしょう。

この状態が有酸素状態です。それから３０分、ジョギングしたり、ウォーキングしたりすれば、３５分間の運動で１時間したのと同じ効果が期待できます。

最初の５分で汗が出れば、運動は体操でもダンベルでも何でも良いです。あと、肝心なのは、運動の前は空腹でいること。

「飢餓」の項でも説明しましたが、エネルギーが枯渇した状態で運動するほうがミト様がより多く増えてくれます。ただし、糖尿病でインスリン投与されている方は、低血糖状態になる場合があるので注意が必要です。また、準備も無くいきなり過度な運動を長時間行うことはカラダを壊すもと。なにごともバランスが大切です。

■寒い冬こそミト様を増やすチャンスです！■

今までお伝えしてきたことをまとめると、「寒い冬に、お腹空かせて、重い腰を上げて外に出て、有酸素運動して汗をかく」これにつきます。

そうすれば、ミト様は喜んで数を増やしてくれるわけです。こうした運動を一日２時間、それを一週間続けるだけで、ミト様の数が３０％増えることがわかっています。

あと、カラダの中でミト様が多く根城にしているのが筋肉ですが、中でも背中と太ももに最も多いのです。なので、普段から背すじを伸ばすこと、片足立ちで立って筋肉を鍛えることも、ミト様を増やすのに役立ちます。電話で長話になりそうだったら、交互に片足立ちしながら話すとかするといいかも。

善は急げ！です。いずれも、日常すぐに取り組めますので試してみて下さい。ミト様の恵みを、あなたもきっと感じられるはずですよ。

★ミトコンドリアの存在を通じて「生命の神秘」について考えさせられる名著です！きっと誰もが、生きていることの意味を考え、元気に年をとりたいと願わずにはいられないはず。あなたも耳を澄ませば、ほら、ミト様の声が聞こえてくる！