人は、どのようなプロセスを経て病気になるのでしょうか?
そこにはある種の「兆候」が存在します。
不可抗力のケガやアクシデントとは異なり、必ずカラダにはサインが生じます。マクロビオティックの考え方では、そのメカニズムを分かりやすく整理しています。
今回からシリーズで「病気への道」と題して、ざっくりと説明していきたいと思います。誰もそんな道、できれば通りたくないですよね(笑)。多くの方が病気への道をあらかじめ知って、健康への道へとアクセスし直せるようにとの願いを込めてお送りします。よろしかったらお付き合い下さい。
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まずはじめに、マクロビオティック(以下、マクロ)でいうところの病気に至る根源的なメカニズムとプロセスについてお話しましょう。マクロでは人が病気になる過程を次のように説明しています。
①排出=排泄
②蓄積
③機能減退=機能不全
④形態変化
⑤局部集中=局在化
なんだか、これだけ見てしまうと、漢字だらけでげんなりしてこの先読む気が起こらなくなりますよね。でも、心配しないで。これからちゃんと分かりやすく説明しますからね。
まず最初の①排出=排泄についてです。
現代人は、いかんせん食べ過ぎです。また、私たち日本人は季節を問わず、いろいろな食物を世界中から輸入して年がら年じゅう食べることができます。それゆえ、いつの間にか摂り込んでしまった余分な食物、自然に反した食物をカラダは排出(排泄)することでカラダの外へと出そうと働きます。
排出はさまざまな方法で行われますが、最も自然な生理作用としては、発汗、排便、排尿、、鼻水、くしゃみなどがあります。カラダが健康なうちは、こうした普通の生理現象によって良くないものを外に出すことができるのです。
ところが、それでも十分でない場合、カラダは熱を出して排出しようとします。その発熱作用によって体温が上昇し、また排便によって排出を急ぐ必要がある場合には下痢というカタチで排出しようとします。
これらが、いわゆる病気の初期症状といわれる状態です。アトピーなどの皮膚疾患、花粉症、その他さまざまなアレルギー症状もみんな排出現象のあらわれなのです。
この現象は、何もカラダだけに限ったことではありません。心の領域においても起こります。
例えば、ある種の食べ物を摂取することが続いた後に、普段よりもイライラしたり、メソメソしたり、急に悲しくなってみたりということが起こった場合、それらも皆、排出現象として捉えられます。
なぜなら、カラダを通じた現象も、心を通じた現象も、いずれも食物がそれぞれ固有に持っている「波動」という目に見えないエネルギーが燃焼する時に起こる排出現象と考えられるからです。
このあたりの「波動」については、人によって信じる信じないがあったり、なかなか万人に証明するのが難しいため、デリケートなテーマになってしまいますが、マクロビオティックでは、そうした分析学的な領域では捉えきれないものも判断材料の一つとし、健康改善のヒントとします。
発熱や下痢、それにイライラやメソメソ・・・いずれも不快な症状ではありますが、これはお掃除みたいなもので、排出が十分行われてしまえば、その後、私たちのカラダはすっきりして元の健康を取り戻すことができます。
問題なのは、十分な排出ができなかったカラダは、それら余分なエネルギーを燃焼できずに内側へと溜め込んでしまいます。それが次に来る「蓄積」という現象です。
その蓄積については次回お伝えいたします。
★今回の記事は、マクロビオティックの師・久司道夫先生(故人)のお話を参考に執筆させて頂いています。偉大な思想と健康のための実践法を残されたとても大きな師でした。今も先生の映像を時々拝見し、初心に戻るよう心がけています。
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