衣装ケースの中の少年

心と体

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数年前、ネットで、不思議な写真を目にしました。

 

半透明の衣装ケースの中、

まるで母親の胎内で眠る

胎児のような表情をした少年。

 

裸の少年からは、

撮影者に対する「静かな信頼感」

のようなものが感じられます。

 

■なぜか惹かれるその写真■

何が特別どうというわけもないはずのその写真に

私は強く惹かれました。

 

惹かれた理由を探しながら、

写真について調べてみると・・・

 

■自閉症スペクトラム障害という病■

それはアメリカ・サンフランシスコ在住の

ティモシー・アーチボルドという写真家が

自閉症スペクトラム障害である息子の

心の中を知るために、息子のエリヤが5歳になってから

3年間にわたって撮りためた

日記のような作品だとわかりました。

 

 

自閉症スペクトラム障害とは、

脳の中枢神経系の機能的障害により、

精神機能の発達に遅れが生じる発達障害の一種です。

 

人と関わることがうまくできなかったり、

異常と思えるような行動を取ったり、

社会生活でうまく適応できないことがあります。

 

 

■子を見守る父親の眼差し■

しかし、エリヤはファインダー越しに父親の目が

自分に向けられていることを知り、それに興味を持ち始め、

撮影に積極的に協力しはじめたといいます。

 

 

これらの写真は

「Echolilia/Sometimes I Wonder(エコリリア・時々想う)」

というタイトルの写真集となりました。

 

 

裸の写真が多いのは、患者の多くが、

「服は自分を傷つけるもの」として不快に思っており、

裸を好むから。

 

 

父のティモシーは、この写真集を公表することで、

一般の人々の「自閉症」に対する理解を深めたい

と思っているようです。

 


 

■そばで寄り添ってくれるものの存在■

私が感じた、撮影者と被写体の間にある

「静かな信頼感」は、

二人が親子だったからなのですね。

 

つかずはなれず、けれど、しっかりと寄り添う

「父親の存在感」を作品から感じます。

 

現在、世界中で精神の病は増えていますが、

それは、あまりに文明の進化の速度が速すぎて、

私たち人間が成長する過程で必要な

そばで寄り添ってくれるものの存在を

失ってしまったからなのではないかと思ったりします。

 

ちなみにティモシーが写真を撮るようになってから、

エリヤは少しずつ症状が良くなり、

徐々に社会性を身につけつつあるとのことです。

 

 

脳=こころの不思議を感じるとともに、

親と子の存在の不思議を感じる好きな作品群です。

あなたはどんな風に感じますか?

 

 

 

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