小淵沢のマクロビオティック学校KIJの合宿から無事戻ってまいりました。
毎回、「心とカラダのむすびつき」をテーマにした講義と、私が考案した全身調整法を生徒さんに指導させていただいています。
この学校との関わりは今から6年位前にさかのぼります。この経験から得られたものはとても大きいと感じています。
学校設立に関わる友人からの依頼があって始めた仕事なのですが、最初は大勢の人の前で話すことが慣れず、たいへん苦労したことを思い出します。私は若い頃、大勢の人の前で大切なスピーチをしなければならない場面で大失敗をやらかし、以来、それがトラウマになってしまいました。
けれども、回を重ねるうちにしだいに苦手が克服でき、今ではなんとか普通に話ができるようになりました。今の私だけを見ている方は「それはうそでしょう。あんなにノリノリで話しているのに」とおっしゃるのですが、それは私の過去を知らないからです。
誰もが、案外人の知らない過去を持っているものです。でも、出会う出来事によって、そうした過去のトラウマも解消できるのだということを教えてくれたのがKIJでの講師というお仕事でした。
小淵沢では毎回、ある友人と会えるのを楽しみにしています。
その友人とは人間ではありません。
樹齢500年のもみの木です。
マクロビ学校の校舎のそばに、うっそうと木々が生い茂る森があり、ふつふつと水が湧き出でる小川があります。ここは井詰(いづめ)湧水と呼ばれる場所でこの地域を潤す豊かな水源となっています。そこに天を仰ぎ見るようにそびえ立っているのが、県指定天然記念物のもみの木。
高さはなんと50メートル。見上げれば誰もがその迫力に驚きます。いにしえの小淵沢の風景をずっと見守ってきたご神木なのです。
初めてこの木と出会った時、その神秘的で荘厳な雰囲気に圧倒されました。きっと、この木はかつて武田信玄率いる騎馬隊の馬のいななきや兵士たちの法螺貝の音を聴いたに違いありません。
両手を広げて木の幹を抱きしめても大きすぎて手が届きません。それくらい大きいのです。
じっとしていると、何かこう言いしれようのない温かで、けど淡々としたエネルギーが脈打ちながら自分の中に入ってきて、いつの間にか気持ちが満たされ、元気になるのです。
私は思わずそんなもみの木に「もみの木太郎」という名前をつけました。
毎回、仕事で小淵沢を訪れる度にもみの木太郎に会うのが密かな楽しみになっています。
早起きして森まで分け入ると、まだ薄暗い中、太郎はひっそりとたたずんでおりました。
●夜明け前のもみの木太郎
これじゃ、どんな木なのかわからないですよね。
観光ネットさんのサイトにお昼に撮られたものがあるので、拝借して転載しますね。
●白昼のもみの木太郎
東洋医学には「経絡」という概念があります。生物のカラダを流れている生命エネルギーの通り道のことをいいます。これはカラダの内部や体表を往来していると考えられていますが、本当は私たち生き物は、カラダの内部のみならず、肉体としてのカラダを超えて互いにこの経絡がつながり合い、結び合い、行き来しているのではないかという実感があります。
私がもみの木太郎と対峙し、ハグした時、互いの経絡がつながり合って、カラダの奥底から安堵と喜びの気持ちが湧き起こってくるのです。これはまさに生き物同士の「生命共感」ともいうべき感覚なのです。
今回も、もみの木太郎にエネルギーをチャージされ、大いに癒されました。
生徒さんたちとの交流や何気ない会話の中にも、たくさんの気づきや学びをいただきます。今回は14名の参加者さん。うち2名が北海道からの参加ということもあって、終始アットホームな雰囲気の中、クラスを終えることができました。
●お昼一緒に校舎の外でランチを食べた生徒さんたち
私はこの学校では教える立場なのですが、実は講師である私自身が一番大きな学びをいただいているようにも感じます。生徒さんや小淵沢の自然は、私にとっての先生なのだといつも思うのです。
こんな素敵な機会を与えてくださったマクロビオティックとKIJさん、そして長年来のマクロビオティックの親友パトリシオ・ガルシア・デ・パレデスに心から感謝しています。今回いただいた新たなエネルギーを日々の暮らしの中で周囲の人たちにお分けしていきたいな。
●親友パトリシオ・ガルシア・デ・パレデス
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