この世はどこまでいっても、男と女で成り立っています。
さすれば、男と女について理解できれば、この世を理解できることになるのではないか。
そんなわけで、男と女について考えてみたいと思うわけであります。
この二つの性のどこが違うって、カラダの構造的なデザインはもとより、そもそも遺伝子を運ぶ染色体の構造が違います。これが、なかなか男女が理解し合えない発端となっていると私は見ています。
人間の場合、染色体の数は全部で46本あります。
このうち、45本は男と女で同じですが、残りの1本が女性の場合はX染色体、男性の場合はY染色体であり、この点だけはまったく異なっているのです。
この残りの1本の染色体の働きによって、性ホルモンが分泌されているのですが、このホルモンは脳の回路にも影響を与えています。
つまりは、男と女では、脳の回路そのものが部分的に違うということです。これが男性と女性の間に起こるさまざまな誤解と分かり合えないことの原因だと思うのです。
特に、生殖行動に関係する視床下部の神経回路では、完全に構造的な違いが見られます。視床下部の視束前野には性的二次核という部位があり、ほ乳類のオスは、この部位のニューロンの数がメスの2倍以上もあることが知られています。
この神経核は、ネズミの場合、マウンティングというオス特有の性行動を生み出している部分です。マウンティングとは、犬などの動物が自らの優位性を示すために、相手に馬乗りになる行為を指します。
そして、この部分が発達するためには、男性ホンモンであるテストステロンが必要であることもわかっています。
逆に、視束前野の前腹側脳室周囲核は、メスのほうがオスよりも大きく、この部分は母性行動を生み出しているオキシトシンというホルモンの分泌を調整しています。
こうして生まれながらにして微妙に違う男女の脳回路なんですが、人間は学習し、努力することで、自らの脳回路の中にもコピーをつくることができるのです。しかも、他人に共感することに関しては、人間はたいへん高い能力を持っています。人は共感した時に、相手の脳回路の一部が自分の中にコピーされるのです。
恋人ができて、デートを重ねているうちにだんだんと相手の気持ちが分かってくるのも、自分の中に相手の脳回路のコピーができているからなのです。
相手に理解されていると感じる時、人は愛情を感じています。見つめられて、ホルモンが分泌されているかぎり、恋は一生続くのです。
以前、ブログに書いたように、恋のきっかけとなるホルモン・PEA(フェニール・エチル・アミン)は4年過ぎればだんだんと出なくなるのだけれど、「相手をもっと理解しよう」という気持ちで互いに見つめ合うことができれば、恋はその後も続くのです。
ゆえに、4年を超えてなお続く恋愛関係は、努力の賜物といえる!
脳回路の違いを乗り越えて、異性を理解する努力を続けていきましょう。愛は、相手を思いやる行為です。自分のことはさておき、相手のことを考えられた時、その愛は成就します。
愛する人から見つめられることで、性ホルモンの分泌が促され、脳回路の成長が促されてゆくのです。
人類は500万年前に、チンパンジーのような類人猿から分かれて進化してきたと考えられています。人類の祖先は、チンパンジーのように群れつくって生活していたと考えられています。
この中で、頼りがいがあり、群れの女性から慕われた男性は、子孫を残すチャンスにめぐまれたことでしょう。努力して見つめられてきた男性は、その子孫を多く残してきたとも言い換えることができるでしょう。
100万年前から現在まで、人類の脳の容積は、3倍近く増加したことが知られています。見つめられるためには、相手のことをよく覚え、そして理解していくことが必要です。
他人を理解し、愛情を注ぐことができた人は逆に見つめられることで、自らの脳回路を成長させ、より幸せを感じられるように進化していったのだと思います。
人が恋をするのは、脳回路の異なる異性を理解して、脳をより進化していくこと、といえるのではないか。
最近、結婚しない若い人が増えています。おまけに1人の女性が一生のうちに生む子供の数も2人を多く下回っています。
見つめられて、愛し愛され合ううちに結ばれ、子が生まれていくことは、ひとつの幸せのカタチであります。
若者たちよ!もっと恋をしよう。
性差の誤解を乗り越えて、人間としての共感の可能性をよりどころとして。
そうすれば、その先には、男女がともに理解し合える日がいつかきっと来る!
★男女関係の問題の原因は脳にあった!男女の脳の違いを理解すると、相手をもっと許せるようになります。そして、今まで以上に愛おしく思えてくるのです。
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