「腕組み」って、何か一般には評判がよろしくないですよね。
どうも偉そうに見えるとか、威張っているように見えるというのが、
その理由のようです。
けれど、整体の観点から見た時に、
腕組みは、それほど悪いものじゃない。
むしろ、カラダにリラックスをもたらし、呼吸を深くしたりする。
人に対して緊張している時、
無性に腕組みしたくなるのは、カラダがリラックスを欲していて、
気を落ち着け、じっくりと対象に向かう気持ちになりたいからなのです。
そのことを知って、日常生活に意識的に活用すると、
腕組みはそのまま「整体」になります。
例えば、腕組みは以下のような目的にておいて効果を発揮します。
①ストレスによる興奮を鎮めたい時。
②消化器の働きを良くしたい時。
③免疫系の働きを良くしたい時。
④ホルモンの働きを良くしたい時。
⑤肩・肩甲骨まわりの緊張をゆるめたい時。
実は、腕組みの姿勢そのものが、
緊張して縮んでいる胸の筋肉を縮める恰好になるのです。
それにより、無理に胸を張って広げるよりも、
逆に胸の筋肉の緊張をゆるみやすくさせるのです。
しかも、腕組みの姿勢で手が触れる肘のまわりには、
敏感なポイントが多く点在しているので、
それぞれにふわっと触れることでカラダの反応を活性化することができるのです。
腕組みしながら、以下のポイントに触れ、カラダの変化を感じとってみて下さい。
題して「腕組み整体」。
①胸部反応点(肩の上と肘の下のちょうど1/2の位置)
胸の緊張をゆるめ、気分を落ち着かせるポイント。
アレルギーや過剰な炎症反応を鎮め、免疫系の働きを良くする。
②上腹部反応点(肘のすぐ上の外側のくぼんだところ)
みぞおち周辺の緊張がゆるむポイント。
消化器の働きを良くする。肩こりが楽になる。
③曲池(きょくち)反応点(肘を曲げてできるしわの先端)
みぞおちが少し温かくなる。
胸椎11番の過剰反応・緊張・興奮を鎮める。
ホルモンの働きが良くなり、安定する。ストレスが緩和する。
④手三里(てさんり)反応点(曲池反応点から親指3本ほど下がったところ)
首のつけ根から上背部が少し温かくなる。
肩の上の部分が少し涼しくなる。
肩のまわりの緊張をゆるめ、胸が広がり、呼吸が深くなる。
いずれのポイントも指圧するみたいに強く押すのではなくて、
腕組みついでに、触れやすい指で軽く触れる法が変化が出やすいです。
意識を触れている指先に持っていくのも大切なポイント。
うまくいくと、ただ触れていることの気持ちよさにも目覚めるでしょう。
これらを体験すると、
もはや腕組みは威圧的なポーズなんかじゃなく、
カラダの内なる要求であったことに気づきます。
私があなたを目の前にして腕組みしたとしても、
何も威張りたいわけじゃなく、
あなたの美しさに緊張して、気持ちをゆるませたい無意識の要求なのです。
これからは、どうか許して下さい(笑)。
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