「扁平足は疲れやすい」、とは一般に言われていることです。
足の裏には本来、タテ方向とヨコ方向にアーチ状のくぼみがあって、土踏まずを形成しています。この土踏まずがショックを上手く分散して、クッションの役目を果たし、足の移動の際にかかる衝撃を和らげ、歩くことをスムーズにしているのですが、この土踏まずが十分形成されていない扁平足の人が、この頃増えているのです。
理由は色々考えられますが、おそらくは、日常生活の中で昔ほど足を使う機会が少なくなったことも一因であるに違いありません。
昔の日本人は偉かったです。俳人・松尾芭蕉などは松島の月を見たさに奥の細道を旅行する計画を立て、元禄二年の5月16日に東京の深川を出発し、一日30キロの道のりを歩きながら、観光したり、俳句を作ったりしながら、約一ヶ月後の6月23日に無事、仙台に到着しました。
●松尾芭蕉(1644−1694)
現在、彼のように一日30キロ以上歩ける日本人は、一体どれくらいいるでしょうか。芭蕉さんはさぞかし立派な土踏まずを持っていたに違いありません。
一日に一万歩歩くのが理想と言われますが、一万歩は約7キロ。きっと、それさえ歩けないという人が現代人には多いに違いありません。日本人が歩けなくなったのは、先に述べた扁平足が増えていることとも決して無関係ではないと思うのです。
土踏まずがなければ、すぐに疲れて足が痛くなります。おまけにカラダのスタミナもなくなってしまうし、しだいに腰に負担がかかって腰痛や膝痛の原因にもなってしまいます。これでは悪循環。これを断ち切る良い方法はないものか?
それがあるのです。題して「扁平足修正体操」。
①立った状態で30秒間つま先立ちをする。
②次に30秒間休む。
③これを5回繰り返す。つまりは、5分間繰り返す。
④以上の体操に慣れてきたなら、さらに負荷をかけてみる。例えば、膝を少し屈曲させてつま先立ちしてみる。
つま先立ちをすることで、足の裏のアーチを形成している筋肉や靭帯が強くなり、しっかりとした土踏まずができてきて扁平足が治ります。また、つま先立ちをすることで、それまで足の裏全体にかかっていた負荷が、つま先とふくらはぎに移ってふくらはぎの筋肉も強くなり、冷え性の人は血行が良くなって体温も上昇するというおまけまでつきます。
電車で通勤なんていう人は、手すりに掴まりながら会社の行き帰りにもできちゃいますよね。老化は足から、なんて言いますが、正確には足の裏からといっても言い過ぎではありません。
扁平足を治し、美しいアーチを作って、芭蕉さんに負けないくらいの健脚になって、疲れることなく街中を闊歩したいですね。
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