うつ病を治すには

うつ病

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■改善の鍵をにぎるセロトニン■

前回は東洋医学的に見たうつ病の原因と改善のヒントをお伝えしましたが、今回は西洋医学的な見方でうつ病を考えてみたいと思います。

まずは原因として考えられることのひとつに、脳内に150種類以上もあると言われている「脳内伝達物質」のバランスがとれなくなること、があります。

セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンと並び、カラダの中で特に重要な役割を果たしている三大神経伝達物質のひとつです。セロトニンは、幸福感や安心感などを司る働きを持つホルモンで、この分泌が少なくなると、落ち込みやすくなったり以下に挙げる症状を引き起こしやすくなります。

・疲れやすい ・ぼーっとする ・やる気が起きない ・集中力がない ・怒りっぽくなる
・イライラする ・キレやすい・クヨクヨする ・食欲が不安定 ・感情的になりやすい ・寝付きが悪い
・欲求不満 ・眠い・姿勢が悪くなる ・緊張しやすい ・ストレスが溜まりやすい

などなど・・・

良いところがないですよね。

まずは、うつ病を改善するには、セロトニンの量を増やすことが大切です。では、どのようにすれば、そのセロトニンの分泌を活発にすることができるのでしょう?

 


 

■トリプトファンと食べもの■

セロトニンの原料が何かというと、トリプトファンという必須アミノ酸です。

このトリプトファンは、体内に入って脳に運ばれた後、朝の目覚めをサポートする物質・セロトニンへと変化します。そして、セロトニンは夜になると睡眠ホルモン・メラトニンに変わり、入眠をうながします。

規則正しい生活のリズムはうつ病改善には欠かせません。セロトニンとメラトニンは快適な眠りを得るために必要なホルモンですから、その原料となるトリプトファンを摂ることは非常に大切と言えます。

食品では、どんなものに含まれているかというと、肉や魚介類などの動物性タンパク質米や麦などの穀物。そして、豆やナッツにも豊富に含まれています。残念ながら、野菜や果物には少ないです。

トリプトファンの一日の摂取量は、成人で体重1kgにつき2mgが目安。体重60kgの人ならば120mgが一日の必要摂取量となり、これは普通の食生活をしている人なら問題なく摂れる量です。ちなみに豚ロースを100g食べると280g、かつおだと310g、ごまは370gのトリプトファンが摂取できます。

しかし、トリプトファンに睡眠をサポートする効果を求めるなら100mg程度では足りず、一日500~600mgは必要で、うつ病改善のために摂るならば、さらに一日1000~1500mgは摂りたいところです。

ただし、過剰摂取は健康上好ましくありません。一日6,000mg以上のトリプトファンを継続的に摂取すると、ノルアドレナリンの分泌を抑制してしまう可能性があるのです。ノルアドレナリンは脳を覚醒させ、集中力を高める物質です。これが不足することも、うつ病を引き起こす原因のひとつとなります。

また、ビタミン群は、セロトニンの吸収を促進させる効果があり、特にビタミンDは更年期の女性のうつに効果があると言われています。

ビタミンDを多く含む食べ物としては、鮭、サンマ、カレイ、イワシ、タラの肝油などの魚、乳製品や卵、レバー、肉などがあります。ビタミンDは太陽の光を浴びることによっても体内に生成されます。

このあたりを気をつけた上で、しっかり食事をとり、足りない分はサプリメントで補うのもありだと思います。

最近、ちょっと落ち込みやすい、やる気もおきない、なんて人は参考にしてみて下さい。良くなっていかれることをお祈りしています。

 

 

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