五色を食べる


a335f18c2dd8af78b46440a905a15e67_s

漢方を生んだ中国というのは面白い国で、さまざまな食の教えというのがあります。

私は20代の頃、2か月ほど中国を旅して廻りました。そこで印象に残ったのは、お世話になったある中国人の家庭で、その家のおばあちゃんが子や孫に話していた「五色を食べなさい」という教えです。

五色というのは、その言葉通り五つの色をした食べ物を食べなさいという意味で、緑(青)・赤・黄・白・黒で陰陽五行で言うところの五色です。

どんな色がどんな食材に当てはまるかというと・・・

■五色の食材■

①緑(青) 

ホウレンソウ、小松菜、春菊、菜の花、ニラ、長ネギ、きゅうり、枝豆、セロリ、グリーンアスパラ、ブロッコリーなど

②赤

牛肉、豚肉、羊肉、まぐろ、かつお、鮭、にんじん、トマト、すいかなど

③黄

卵の黄身、かぼちゃ、コーン、菊の花、ミカン、柿、栗、オレンジなど

④白

いか、たこ、かに、白身魚、鶏肉、白米、長芋、かぶ、大根、たけのこ、蓮根、玉ねぎなど

⑤黒

のり、もずく、ごぼう、なす、しいたけ、松茸、昆布、黒ごまなど

例えば、朝ごはんに「のり」=黒色や、「ホウレンソウ」=緑色を食べたとしたら、昼ごはんには「まぐろ」=赤色、晩ごはんは「白米」=白色と「かぼちゃ」=黄色を食べるという風にして一日トータルして五色すべての色の食べ物を食べようという教えです。

この五色のものを食べれば、内臓に良い五つの栄養素であるところの炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルがそろいます。一日五色をきちんと摂れば、バランスよく栄養が摂れ、元気になるのです。

料理の本にはよくカロリーが細かく書かれていますが、漢方の考え方にカロリー計算というのはありません。あるのは、「色」「性質」なのです。漢方医から見れば、やせているとか太っているとかいうことはどうでも良いことで、体型はその人の遺伝的要素からくることなので全員が標準体重である必要などなく、元気であればそれで良いという考え方なのです。

肉ばかり食べるとか、炭水化物ばかり食べるとか、偏ったダイエットをしている人たちは、本当は一番ダイエットの効果が出にくいカラダになっていると言えます。カロリーを気にするよりも五味・五色を摂って、質の良いものを食べることこそが大切なのです。


■大地の気をとりこむ■

また、元気でいるには、食物の「気」も大事ですが、朝という時間の持つ「気」を取り込むことも重要とされ、午前5時から6時の間の目覚めの良い気のある時間帯に起床することがすすめられます。

漢方の考え方からすると、若いうちは気が強いので、朝遅くまで寝ていてもかまいませんが、年をとるにつれ、持っている気が弱くなってしまうため、血のめぐりも弱まってしまいます。そこで、「大地の気」をもらって補うのです。

その気をもらう方法が早起きというわけです。中国のお年寄りたちは、早朝起きて、公園などに散歩に出かけ、大きな木の下に立って大地の気をもらっています。

ここで注意すべきは、まだ暗いうちは植物が「陰の気」を出すため、空が明るくなってから表へ出ます。植物は太陽の光を受けることで人間の呼吸に必要な「陽の気」を出し始めるのです。日の出の時間は季節によって違うのでそれに合わせて行動することになります。日本では、夜、ジョギングをする人をよく見かけますが、植物が「毒の気」を出すためすすめられません。特に川や沼の近くも夜には悪い「陰の気」が発生しやすいため、行くのを避けます。もちろん、朝なら、ジョギングにも水辺のある場所も良い気を出しているので構いません。

また、植物の気ということで言えば、寝室に植物を置くことも先にあげた理由からおすすめできません。夜に悪い「陰の気」を発するからです。人が寝ている時にそれを吸ってしまうためです。しかし、サボテンだけは例外とされています。

こうした食材や植物、時間帯や季節などを性質で捉える中国人の考え方は、一見、非科学的なように思えて、案外理に適っているようで、私は大いに暮らしの参考にさせてもらっています。

★食べ物は一人ひとり、季節や時間帯によって異なるのが正しい。古くて新しい漢方の食養生。

東洋医学で食養生―美・医・食同源 体質・症状・年齢別 (特選実用ブックス)

新品価格
¥1,944から
(2015/4/30 05:57時点)

TAG
スポンサーリンク
AD
AD
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク
AD

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA