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昨夜、中村佳穂の生歌を聴いた

昨夜、中村佳穂の生歌を聴いた

昨晩、久しぶりに良いものを聴かせてもらった。教育文化会館で行われた中村佳穂のライブに行ってきたのだ。中村佳穂、ご存知だろうか?彼女は京都出身のアーティスト。

昨年、押田守監督のアニメ作品『竜とそばかすの姫』が大ヒットしたが、主演及び主題歌を担当したことから全国的に認知され、紅白出場も果たした新進気鋭のシンガーソングライターである。

私は数年前からLINE MUSICで彼女の存在を知り、その類稀な表現力と個性的なリリック、そしてイキイキとした歌唱に魅了されファンになった。中でもとびきりに大好きな『そのいのち』という作品があって、一度それをライブで聴いてみたいと常々思っていたのだが、昨晩、それが実現した。満席の会場がアーティストとオーディエンス一体となって感動のるつぼと化した。

中村と全バンドメンバーがアンコールをうけて再登場した後、最後に披露してくれたのが待望の『そのいのち』だった。まるで宮沢賢治の詩を彷彿とさせるような生命讃歌と祈り、原始の地球の鼓動と呼応するような力強いリズム。私はこの歌を聴くとわけもなく涙が頬を伝ってしまう。周囲を見回すとやはり同じように目に涙を滲ませている人が何人もいた。

歌の持つ人間を歓喜させる力、潜在意識の深い部分に作用する呪術のような力が、この作品には働いているような気がしてならない。歌は自由で、伸びやかで、そして聴き手の心を大きく飛翔させる。そんな歌の持つ特性を十分に知り尽くした歌の使い手である中村が歌を自由自在に操りながら、私たちの感性を喜悦の次元へと誘った夜だった。

ライブの中で中村も触れていたが、人間の存在の主たる成分は水だ。水は振動する。演ずる者と聴く者とが一体となって、会場そのものが一つに溶けて、やがて大きな振動そのものとなった。

中村佳穂、30歳。

これから彼女の創り出す音楽が、さらにどのような豊穣を見せてくれるのか。とにかく今後の成長がとっても楽しみなアーティストである。

 

私の大好きな曲『そのいのち』

 ⭐️ まだまだ荒削りな個性ではあるが、わずかこの年齢にしてここまでの世界観を構築できる中村はいったいどのような青春時代を送り、どんな恋をしてきたのであろう?彼女のアルバムを聴くほどに謎は深まり、自分自身の人生もまた輝きだす。誠に不思議な音楽性、そしてアーティストとしての稀有な才能!

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