大麻礼賛
私は薬物を常用する者ではない。しかし若い頃、インドやオランダを旅して政府公認のマリファナを吸引した事があり、その効用として挙げられる多幸感は経験済みである。だがエコロジーについて研究すればするほど、この植物を活用しない日本は(正確には戦前までの伝統・習慣においては大いに活用されていたのだが)一体どうなっているのだという思いを強くしてしまう。
大麻には大別すると2種類あり、マリファナとヘンプがある。ヘンプは植物としてはマリファナと同じ大麻に属するが、幻覚作用や依存性をもつ成分をほぼ含まず、米国ではその成分の含有率により両者ははっきりと区別されている。
ヘンプには「カンナビジオール」という成分が含まれるが、それは脳の神経系の働きを調整し、不安や不眠症、炎症の治療に使われる事も多い。研究では、てんかん、慢性痛、依存症の軽減にも効果があるとされる。
ところが近年、その用途は医療領域を超えて広がり、レーシングカーの製造や、ビールの醸造、食品のタンパク質の強化などにも使われ始めている。そのメリットを5つ挙げると次の通りだ。
①抗菌作用
②自動車の軽量化
③綿より効率の良い繊維原料
④持続可能なビールの原料
⑤タンパク質強化
驚くなかれ、実はヘンプの実は牛肉と同じ位タンパク質が豊富で、良質なアミノ酸、食物繊維、オメガ3脂肪酸も多く含まれる。だから一切の動物性食品をとらないビーガンにとっても必須の代替食品となる。つまり肉の代わりになるのだ。
日本の有識者達は早急にプロジェクトを立ち上げ、有用であるとのデータを集め、大麻解禁を目標に掲げて国会に陳情すべきである!
⭐️ 非常に中立的な立場から大麻について調査・研究し論じられている本である。私はどちらかといえば、大麻擁護派に属するといえるが、著者である阿部氏は薬学を修め、それについての著書も多数ある。そうした薬学の観点から言えば、はやり過剰に乱用してしまう者がいる現状も踏まえ、解禁には慎重にならざるを得ない心情も理解できる。とにかく大麻については多面的に検証し、真の評価をくだすのが正しい。
価格:3,300円 |
-
前の記事
才能を磨いて幸せになる法 2022.09.25
-
次の記事
猫吸い危険 2022.09.27