謎のヒーリングデバイスを手に入れに富士山へ向かう

今、新宿にいる。久しぶりに5日間の休みを取って上京した。目的は富士山のふもとにある研修センターでユニークな治療法の実技講習を受け、謎のヒーリングデバイスを手に入れる為である。

昨日は夕方ギリギリまで仕事をしてそのまま空港に向かい、遅い便に搭乗。宿のある新宿に着いた頃、時計の針は午前0時を回っていた。

宿の名は、イマノ東京ホステル。6人一部屋のドミトリー。移動しやすいようリュック一つに荷物をまとめて出てきたが、リュックにドミトリー泊なんて20代にユーラシア大陸を旅して以来だ。清潔で洒落たインテリアの施設で大変気に入った。ラッキーなことに部屋に宿泊客は私一人でぐっすり眠れた。

朝早く起きて新宿御苑まで散歩した。中通りに歴史的建造物が点在しているのはさすが東京。塩かけ地蔵で有名な太宗寺を訪ねた。皮膚病やイボで悩む患者が、この地蔵に塗られている塩を持って帰り、患部に塗れば病はたちどころに治るという。治った者は、お礼に倍の量の塩を地蔵に塗るのが習わしだとか。地蔵が塩まみれでギトギトになっているのもご利益の証か。

とまれ、難病克服は昔から人々の切実な願いであった。私がこれから富士山のふもとで習う治療法も、この塩かけ地蔵にも勝るとも劣らぬご利益を授けてくれるはずと強く期待している。

地蔵さまに深々と頭を下げた私は、富士山行きの高速バスに乗る為、足早に新宿駅へと向かった。

⭐️ まじないと侮るなかれ！この世の現象はとどのつまり、「意識」によって創造される。意識とは、私たちの「思い」である。まじないとは、古来、先人たちが積み上げてきた経験と知恵の結晶なのだ。治療術の根本にも同じ「思い」がある！