使ってみたい牛糞石鹸

常々、世の中の常識の壁を飛び越えてみたいという思いがある。若い頃、長くインドを旅し、ウンチをした後、尻に水をかけながら左手で拭く所作に慣れてからというもの、世の中で常識と言われるもののほとんどが、単に人間の「思い込み」によって維持されている一つの「通念」でしかないことに気づいた。「汚い」とか「綺麗」とか言われているものも、多くの人がそうだと信じているからそのように扱われているだけで、本当はこの世に「汚い」も「綺麗」もなく、「善」も「悪」もないのではないか？二元論の垣根を取り払った視点から社会を眺めると、随分と意識を自由に遊ばせることができる。

そんな私が今、手に入れたいと思っている石鹸がある。その名も「牛糞石鹸」。ちなみにインド原産である。牛糞であるからには、牛のお尻から出てくるあの「ブツ」である。日本で「牛乳石鹸」というのは広く知られているが、こちらは正真正銘の「糞」であり、インドという国の底知れぬ奥深さを感じてしまう。しかも、この石鹸、何と「放射能除去効果」があるというのだ。

昔、インドを旅した時、よく人々が牛糞を練り上げて、家の壁にくっつけ、天日に干して乾燥させている風景を目にした。彼らの常識では、牛糞とは汚物ではなく、神聖な物であり、それは燃料にもなれば、魔除けにもなり、ありとあらゆる有害な物から守ってくれるお守りのようなものと信じられているのだ。しかし近年、科学的にも牛糞には殺菌作用があることがわかった。

けど残念なことに日本の楽天ショップで取り扱いがない。インドの通販サイトのようなものを見つけて個人輸入しようかと考えている。牛糞石鹸を使えば、精神的にさらに一皮剥けそうな気がする。

⭐️ 残念ながら日本の楽天で手に入るのは、石鹸になる前のタダの牛糞である。これを購入しても畑の肥料にはなるが、さすがに顔を洗うわけにはいかない。もし牛糞石鹸が入手でき、使い心地が良かったなら、私が輸入代理店を立ち上げてみるのも良かろう。会社名はすでに決めてある。カタカナで「モーフン・トレーディング」なんて素敵じゃないか。