恋に年齢制限はない

趣味でひらがな詩を書いているのだが、詩心を持つと恋愛でもしているような感覚で世の中を捉えられる事に気がついた。

ある程度年齢を重ねてしまった多くの人が、青春時代のあのドキドキするような恋は、もう巡ってこないと思い込んでいる。しかし、そんな事はない。あの有名な詩人ゲーテは６０歳を過ぎて幼き少女と恋をした。詩人だから晩年でも恋ができたのか？それとも恋をすると詩人になれるのか？

どちらも正しい。いや、正確に言えば、人はいつだって恋ができるし、詩人になれる。それには好きで愛しく思える対象を持つ事だ。

野辺に咲く可憐な一輪の花に恋人を想い、灼熱の夏の太陽に心を燃やし、散り往く枯れ葉に胸が痛む、凍りつく寒さの中で恋人の肌の温もりを感じる。季節が巡るように心巡り、虫の声に想い深まり、風に舞う花びらに心躍り、人生は色めく。

対象は人間とは限らない。自分自身の存在を含め、あらゆるものを恋愛の対象とした時、世界は輝きを増す。あなたも私も詩人であった自分を思い出す。

 ⭐️ 今どきの若者の恋愛観を知る上で、あいみょんを聴くのはありだと思う。ロックとポップスが程よくブレンドされたセンスの良い楽曲に彼女の独特な詩世界が踊る。耳触りの良い言葉だけじゃなく、時折毒を含んだ言葉が登場するのも彼女らしさ。人の感性は外からの刺激を受けていつまでもみずみずしく保つことができる。恋を忘れてしまったあなたに、音楽の花束を。