今年の歌姫は児玉奈央

私は毎年、聴きたくなる女性アーティストが変わる。高校2年の夏は、大貫妙子だった。それから毎年変わり続け、昨年は大比良瑞希だったが、今年は誰かというと、児玉奈央だ。

彼女は1980年生まれで神奈川出身。2005年唄にアコースティック・ユニットを結成しキャリアをスタートさせた。今も湘南を拠点に全国の野外イベントやカフェ等ライブツアーを行っている。

2019年にKan Sanoとの共作『瀬戸際のマーマレード 』のリリースがきっかけで私は聴くようになったのだが、彼女の心地良く柔らかで、時に力強く心に響く歌と、舌ったらずで甘えた感じの印象的な歌声にすっかり魅了された。

最新アルバム『Revelation』は夏向きで、今の私にとって必須アイテムとなっている。単語には「発現」という意味もあるが、彼女の声を聴くと私の中に常にリラックスした気分が発現する。コロナが収束したら、うちのカフェにもお招きしたいな。

 ⭐️ 作品タイトルの『Revelation』は、撮影を手伝ってくれた児玉の友人が、ジャケットの写真を見て思いついた言葉らしい。アコースティックギターを弾きながら歌う彼女の歌声は、どこか懐かしく、どこか切ない。しかし、同時に音楽の自由と素晴らしさも体感させてくれる。聴いたあなたの心の中にもきっと忘れていた「何か」が発現するに違いない。