天使のクリスマス

今日はクリスマスイヴ。私は一冊の絵本を思い出し、そのページを開く。クリスマスをテーマにした絵本は世界中数えきれない程あるが大好きな一冊がこれだ。タイトルは『天使のクリスマス』。

「この本を煙突のない家に住む子供達に贈ります」と冒頭に書かれたきり、美しい140の絵のみで話は展開する。色鉛筆と水彩によって丁寧に描かれた物語。読者は本の中で異形の者たちに出会う。

私は読む度にしんしんと雪の降る聖夜を思い出し、音なき世界の住人となる。そして、自分にもきっと守護天使がいて守ってくれているのだと確信し心に温かなものが甦る。

絵本に出会ったのは、子供達が大きくなってからだったから、プレゼントして読み聞かせしてやる事は叶わなかった。なので、もし孫ができたら絶対に叶えたいと思い、長男に結婚せよと急かすが今のところ相手もいないようである。

私がおじいちゃんになるのはさておき、今夜、世界中全ての人に幸せな時間が訪れますように。

⭐️ 本書に初めて出会った時の衝撃はいつまでも忘れない。きっと読み手の誰もが静かで美しい時間の住人となる。作者ピーター・コリントンの作品にはもう一つ有名な『聖なる夜に』があり、それも素晴らしいが、私はこちらの本が好き。大人もぜひ手にとってみて欲しい。

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