かしわ太郎

40年以上の付き合いになる古い友達がいる。人ではない。樹齢300年の柏の木である。

少年時代、私は田舎の番長だった。チビにも関わらず成績優秀。野球は4番打者で投手。喧嘩が強く子分が他校の生徒にやられると角棒片手に殴り込んだ。

ところが札幌に来て優れた者が山程いる現実に打ちのめされた。成績は下がり、野球は補欠、新しい環境に馴染めず友達はいない。腹いせに弟を苛めると5人が束になってかかって来てボコボコにされた。

泣きながら自転車で彷徨った公園。そこで出会ったのがかしわ太郎だった。太い幹に抱きつくと不思議と慰められ気持ちが暖かくなった。

初めて彼女ができた時、振られた時、結婚した時、父になった時…。人生の節目には必ず報告に行った。少年から青年、そして壮年から老年へ向かう髪が白くなった私を彼は昔と変わらず迎えてくれる。

友であり、師であり、神社のような存在、それがかしわ太郎。

⭐️  宇宙の叡智、それは木に象徴される。自分自身と世界との関係性。愛とパワー、善と悪、男性性と女性性。二元性のこの世界でバランスを保ち、自分の才能を活かしながら地球に貢献する方法、それが「生命の木」。あなたにとってのかしわ太郎がここにいます！

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